「空想参道」を壁アートで、釜石大観音仲見世通り〜小林覚さん(釜石出身)デザイン、市民グループゼロスポット イベント開いて制作


2021/01/15
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

釜石大観音仲見世通りの活性化に期待を込め制作される壁アート

釜石大観音仲見世通りの活性化に期待を込め制作される壁アート

 

 釜石市大平町の釜石大観音仲見世通りに、釜石出身のアーティスト小林覚(さとる)さん=花巻市在住=がデザインした「壁アート」が登場した。パブリックアートでにぎわい創出を図る市民グループ「ゼロスポット」(小笠原梓代表)が昨年末に制作イベントを開催し完成させた。

 

 壁アートが作られたのはカフェやゲストハウスが入る建物で、同通りの駐車場に面した壁の一角。縦約2メートル、横約3メートルで、カラフルなデザインの中に、同通りのにぎわいを取り戻すプロジェクトのコンセプト「空想参道 くうそう あつまる あふれる かなえる」と、独創的な形にアレンジされた文字が隠れている。

 

 制作には12月25日から4日間かかり、延べ約20人が協力した。27日の下描きで、独自のリズムで流れる小林さんの線を表現する作業に挑戦した甲子町の小笠原誠さん(48)は「似せるように頑張った。手を抜かず、丁寧にやるだけ。見た人の感動につながれば」と思いを込めた。

 

 色彩の豊かさも特徴で、小笠原暖(はる)さん(甲子小4年)は「塗料を混ぜて色を作るのが難しかった。カラフルでいい感じ。参加できて楽しかった」と笑顔を見せた。

 

 同グループが進める「マチナカラフル」プロジェクトの一環。市民参加の催しを企画し、これまでに同通りのシェアオフィスや魚河岸の防潮堤などの建造物をアートで彩っている。

 

 小林さんの作品は一見、抽象画のようだが、よく見るといろんな文字がつながって描かれているのが分かる。小笠原代表(35)は「面白い。何だろう―と不思議になる。立ち止まって考える、文字を見つける、わくわく感を楽しんでほしい」と期待。作品の文字のように人がつながり、通りに活気が戻るきっかけに―との思いも描く。

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