「天童よしみ絆旗」15チームが争奪〜学童野球大会、釜石東ジュニアは準優勝


2020/11/24
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

「天童よしみ絆旗」をオール豊間根に贈る下村五五男会長(右)

「天童よしみ絆旗」をオール豊間根に贈る下村五五男会長(右)

 
 大阪出身の演歌歌手天童よしみさんの東日本大震災被災地支援で釜石市を主会場に開かれる学童野球大会「三陸復興交流天童よしみ絆旗大会」(下村五五男実行委員長)は10月31日から11月3日まで釜石市の平田公園野球場と唐丹グラウンド、大船渡市の大船渡三陸総合運動公園で行われた。9回目の今回は県内の強豪15チームが参加し、トーナメントで対戦。決勝ではオール豊間根(山田町)が釜石東ジュニア(釜石)を4―0で下して優勝した。

 

 「打倒コロナ!祈念大会」と掲げた今回、釜石市代表の釜石ファイターズは1回戦で野田フェニックス(野田村)に敗れたが、釜石東ジュニアは米崎リトル(陸前高田市)、いちのへ(一戸町)、玉山(盛岡市)を退け決勝に進出した。

 

準々決勝で「いちのへ」(守備)に快勝した釜石東ジュニア=1日、唐丹グラウンド

準々決勝で「いちのへ」(守備)に快勝した釜石東ジュニア=1日、唐丹グラウンド

 

 釜石東を率いて2年目の三浦成人監督(43)は「コロナで大変だったが、野球を楽しませたい」と見守った。投打に活躍したエースで主将の久保朱璃君(鵜住居小6年)は「球速も上がり、コントロールも安定してきた」と成長を実感。攻守に好プレーを続けた遊撃手の小笠原颯真君(栗林小6年)は「春に比べ一人一人の力が高まった。自分も送球が確実になり、脚力も上がった」と自信を見せ、決勝に臨んだ。

 

 決勝では、捕手に楽天ジュニアのレギュラー佐々木想弥君(豊間根小6年)を擁するなど堅い守りの豊間根が勝った。大会MVPを獲得したエース堀合拓斗君(豊間根小6年)の祖父堀合徳治さん(72)は「きょうは拓斗のコントロールが良かった。体は小さいが、力がついている。最後まで投げ切った。大きな大会での優勝は初めてではないか」と目を細めた。

 

 敢闘賞に釜石東の田中柊羽君(栗林小5年)、実行委員長賞は野田フェニックスの小野寺涼哉君(野田小6年)、特別賞は豊間根の女子選手佐々木美優さん(豊間根小6年)が選ばれた。それぞれプロ野球選手の色紙、サインボール、ユニホームが贈られた。

 

 中学生時代から天童さんと親交を結ぶ唐丹町花露辺出身の下村実行委員長(65)は閉会式で、「来年は10回。天童さんが来てくれるといい」と期待しつつ、「みんなを見守っている多くの人たちに感謝し、これからも野球に親しんでほしい」と呼び掛けた。

 

 アトラクションでマウンドに上がり、両チームの打者と勝負を楽しんだ下村さんは「コロナ問題で実施を心配したが、各チームの熱意で予定より遅れながらも開催できた。震災は想像できない出来事だったが、コロナも深刻な問題。子どもは大変な状況にある。それでも野球への熱量は高い。その姿を今年も見られたことがうれしい」と感慨深そうに語った。

 

▽決勝
釜石東ジュニア
0000000 0
013000× 4
オール豊間根
(釜)久保―栗澤
(豊)堀合―佐々木
▽二塁打=田中輝(豊)、田中柊、久保朱(釜)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3


釜石のイベント情報

もっと見る

釜石のイチ押し商品

商品一覧へ

釜石の注目トピックス