“コロナ禍”休業の施設再開、感染防止対策は緩めず〜緊急事態宣言、岩手県も解除
客足が戻ることを願い、営業再開した道の駅
新型コロナウイルス感染拡大に伴い全国に発令されていた緊急事態宣言を受け、4月21日から臨時休館していた釜石市内の各施設は、14日から順次、営業や利用を再開。時間短縮営業、マスク着用、アルコール消毒など各種対策を徹底し、社会経済活動の再始動を図った。
釜石の西の玄関口、甲子町の道の駅「釜石仙人峠」は14日に営業を再開。23日ぶりに物販、飲食の客を迎えた。入り口ではマスク着用を呼び掛ける掲示をし、店内各所に計11本の消毒液のボトルを配置。レジカウンターには飛沫感染防止用の透明ビニールカーテンを設置し、担当者はゴム手袋をして接客。店内の換気にも気を配った。
同駅では、緊急事態宣言の対象が全都道府県に拡大された4月16日以降、19、20日と時短営業。市の要請を受け、21日から5月13日までトイレ棟、駐車場利用を除き、臨時休業していた。従業員11人は休業期間中、交替で当番出勤し、トイレの見回りやごみの回収を実施。店内の大掃除も行い、陳列棚の消毒など念入りに再開に向けた準備を進めてきた。
菊池利教駅長によると、コロナによる営業ダメージは深刻。4月に入り団体客のバスが消え客足が遠のいた上に、長期の休業。「春の大型連休は一番の稼ぎ時。ゼロになってしまったのは厳しい。4月の売り上げは前年比40%減」と菊池駅長。31日までは時短営業(午前10時~午後3時)の予定だが、「県内で感染者が出れば、状況は一変するだろう。防止対策を緩めず、期限前に通常営業(午前9時~午後6時)ができるようになれば」と願う。
再開初日に訪れた地元の高齢夫婦は「埼玉にいる息子に米の発送を頼まれていた。さっそく送ってやりたいと思って。営業を再開してくれてうれしい」と笑顔で店を後にした。
(復興釜石新聞 2020年5月16日発行 第887号より)
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