コロナ禍支援、雨がっぱを大阪へ〜釜石ライオンズクラブ、医療現場の防護服代用に


2020/05/13
復興釜石新聞アーカイブ #地域

大阪府の医療機関に届ける雨がっぱを整理する釜石ライオンズクラブの会員

大阪府の医療機関に届ける雨がっぱを整理する釜石ライオンズクラブの会員

 

 釜石ライオンズクラブ(LC、只野義則会長、会員43人)は4月20日、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する大阪府の医療機関を支援しようと、雨がっぱ125着を現地に送った。東日本大震災の支援への恩返しを込めた取り組み。交流のある大阪西LC(大阪市)を通じて医療機関に届けられ、医療現場で不足する防護服の代用品として活用してもらう。

 

 大阪市が未使用の雨がっぱの提供を呼び掛けたのを知り、釜石LCでも「行動しなければ」と思い立ち実行した。現地では15日に受け付けが始まり、釜石LCでは17日に会員らが情報を共有。20日に只越町の同LC事務所で品を受け付けた。

 

 同府のLCとは震災の支援をきっかけに交流がスタート。ラグビーワールドカップ(W杯)開催に向けた寄付も行うなど思いを寄せ続けている。

 

 こうしたつながり継続への「恩返しになれば」と感謝を込めた活動。会員有志が未開封の雨がっぱやポンチョなどを持ち寄った。

 

 高坂タミ子さん(85)は8着を提供。「震災では大変お世話になった。今度は返す番。医療現場で使ってもらい、1人でも多く救ってほしい」と願った。

 

 大阪市には多くの申し出があり、現在受け付けは中止されている。ただ、新型コロナの感染拡大は収束への道筋が見えず、長期化の懸念も。発送作業に取り組んだ釜石LCの大和田助康前会長(74)は「物資のストックはいくらあってもいいと思う。医療崩壊寸前という状況の中、最前線で働く医療関係者の力になりたい」との気持ちも詰め込んだ。

 

(復興釜石新聞 2020年5月2日発行 第886号より)

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