ラグビーカナダ代表に感謝の寄せ書き〜留学の菊池さん(釜石高2年)国旗を手に、台風で中止の試合の実現訴え


2020/01/30
復興釜石新聞アーカイブ #地域

感謝の寄せ書きを手にカナダに留学する菊池莉歩さん(右から2人目)

感謝の寄せ書きを手にカナダに留学する菊池莉歩さん(右から2人目)

 

 文部科学省が提供する留学プログラムでカナダに留学する釜石高2年の菊池莉歩さん(17)は21日、釜石市役所を訪ね、野田武則市長に報告。台風で中止になったラグビーワールドカップ(W杯)「カナダ対ナミビア」の実現へ向けた願いをカナダチームに伝える計画を伝えた。釜石市内の被災地で泥出し作業などに汗を流したカナダ代表への感謝の寄せ書きプロジェクトに取り組んでおり、カナダ代表の事務所を訪ね、直接手渡す予定。

 

 菊池さんはW杯期間中、釜石鵜住居復興スタジアムで道案内ボランティアとして活動。台風で試合が中止となった10月13日にはカナダ代表の選手らと一緒に泥出し作業に当たった。その後は、カナダの国旗に感謝の寄せ書きをするプロジェクトに取り組んできた。

 

 菊池さんはこの日、感謝の思いが書き込まれたカナダ国旗を持参。「台風の被災地でボランティアに取り組む姿に胸を打たれ、感謝の気持ちを伝えたいと思った」と経緯を説明し、「カナダ―ナミビア戦の実現へ向け、このプロジェクトが第一歩になれば」と思いを述べた。

 

 野田市長は国旗に「感謝」と言葉を記した上で、「すばらしい発想と取り組みだ。試合はぜひ実現したいと関係者と協議している。釜石市民も期待していることを伝えてほしい」とエールを送った。

 

 菊池さんは高校1年の夏、ソフトバンクが実施する留学プログラムで、アメリカ・カリフォルニア大バークレー校で3週間研修。この経験を踏まえたボランティア活動に積極的に取り組み、将来は英語を生かした職業を目指すという。今回の留学プログラムでは4倍以上の応募倍率から合格。25日から3カ月間、ビクトリア州に留学し、「多文化共生」などについて学ぶ。

 

(復興釜石新聞 2020年1月25日発行 第861号より)

 

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