釜石シーウェイブス、九州電力に19―26〜FW戦で圧倒するも… 猛追も及ばず


2019/12/04
復興釜石新聞アーカイブ #スポーツ

後半11分、釜石はモーガン・ミッチェルが中央にトライを決め、追い上げる=釜石鵜住居復興スタジアム

後半11分、釜石はモーガン・ミッチェルが中央にトライを決め、追い上げる=釜石鵜住居復興スタジアム

 

 ラグビー・トップチャレンジ(TC)リーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは23日、釜石鵜住居復興スタジアムに九州電力を迎えて対戦し、19―26(前半7―19)で競り負けた。新加入のロック、マイケル・フィッツジェラルドのトライで先制したものの、その後は4トライ(3ゴール)を許して逆転された。その後2トライを奪い、試合終了間際に追い付く好機を迎えたが、相手ゴールを目の前にしたモールでミス。悔しいノーサイドとなった。釜石は7点差以内の敗戦で勝ち点1を獲得。2試合を終え、1分け1敗の勝ち点3で7位。

 

 釜石は前半19分、フィッツジェラルドのトライで先制するも、その後はミスが相次ぎ、3トライを許す。後半も先にトライを奪われたが、11分にモーガン・ミッチェルが中央にトライ。34分にはナンバー8中野裕太が敵陣ゴール前のモールからトライを決め、1トライ差まで猛追。終了間際にも同じような形からゴール目前まで迫ったが、最後にノックオン。惜しくも追い付くことはできなかった。

 

終了間際のモール攻撃も、ノックオンで得点ならず

終了間際のモール攻撃も、ノックオンで得点ならず

 

 釜石はスクラムで圧倒するなどFW戦で優位に立ちながらも、この後の展開でパスミスを重ねるなど詰めを欠いた。何度か試みたキックパスも精度を欠き、決め手とはならなかった。スコット・ピアースヘッドコーチは「選手間のコミュニケーション、判断も、いま一つ」と課題を指摘する。

 

 ホームスタジアムでの今季最終戦。約1700人が客席を埋めたスタンドからは最後まで「カーマイシ」コールが響いた。声援を背に奮闘したWTB小野航大主将は「特別な思いで臨んだ試合だったが…」と唇をかんだ。

 

今季のホーム最終戦。終了後は感謝の餅まきが行われた

今季のホーム最終戦。終了後は感謝の餅まきが行われた

 

 プロップ佐々木和樹、フッカー吉田竜二がけがから復帰するなど、スクラムの威力は格段に増した。小野主将は「春にはなかった強み」と頼もしそう。FW陣をまとめるナンバー8中野裕太主将も「スクラムが大きな武器になっている」と自信を深める。しかし、チームは未勝利と結果につながらない。中野主将は次の栗田工業戦に向け、「FWでプレッシャーをかけ続けたい」と気合を入れ直した。

 

(復興釜石新聞 2019年11月27日発行 第845号より)

 

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