三陸鉄道 乗車5千万人達成〜開業から35年で突破、宮古駅で記念のセレモニー


2019/09/05
復興釜石新聞アーカイブ #地域

乗車5000万人達成を喜ぶ(左から)中村一郎社長、福士遙奈さん、佐々木梓さん=26日、宮古市の三陸鉄道宮古駅で

乗車5000万人達成を喜ぶ(左から)中村一郎社長、福士遙奈さん、佐々木梓さん=26日、宮古市の三陸鉄道宮古駅で

 

 県などが出資して運行する第三セクター三陸鉄道(宮古市、中村一郎社長)の乗客が26日、累計5千万人に達し、宮古駅で記念のセレモニーが行われた。1984年4月の開業から35年目で到達した大台。9、10月には、沿線にある釜石鵜住居復興スタジアムでラグビーワールドカップ(W杯)という大イベントも控える。中村社長は「大切な一日になった。今後も多くの人が乗って楽しんでもらえるよう努めていきたい」と決意を述べた。

 

 5千万人目となった乗客は、山田町に住む宮古高3年の佐々木梓さん(18)と福士遙奈さん(18)。中村社長とともに記念のくす玉を割り、大台到達を祝った。

 

 吹奏楽部で活動する2人は、週末に行われた文化祭の振替休日を利用して宮古に遊びに来たという。「記念の乗客になれて、とてもうれしい」と声をそろえた。

 

 三陸鉄道は1984年の開業時は年間約270万人の乗客でスタートしたが、その後は減少が続き、震災の年は30万人を割り込んだ。今年3月には、JRから山田線釜石―宮古間の移管を受け、旧南、北リアス線と合わせて盛(大船渡市)―久慈(久慈市)間を結ぶリアス線の運行がスタートした。

 

 4~6月の利用者は29万3103人で、本年度の目標113万人の25・9%。再出発後は好調を維持しており、ラグビーW杯効果でさらなる増加が期待される。中村社長は「このまま行けば目標達成は十分可能」とした上で、「沿線の地元と連携してさらなるマイレール意識の向上を図り、多彩なイベント列車を企画して県内外に三陸の魅力を発信したい」と意欲をみせる。

 

(復興釜石新聞 2019年8月31日発行 第820号より)

 

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