釜石初のプロゴルファー誕生、7度目の挑戦で合格〜「釜石を知ってもらうために頑張る」鵜住居町出身岩﨑潤也さん
野田市長にプロテスト合格を報告した岩﨑さん(中)
釜石市鵜住居町出身の岩﨑潤也さん(29)=愛知県豊田市在住=がこのほど、公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)の資格認定プロテストに合格した。プロゴルファーとしてキャリアをスタートさせる岩﨑さんが合格の報告を兼ねて帰省し、2月25日に野田武則市長を表敬訪問。「今からが勝負。活躍することで釜石の名を全国に広めたい」と抱負を語った。
岩﨑さんは中学まで野球部に所属。ゴルフは釜石北高校時代に始めた。父親のコンペに付いて行きプレーしてみたら、「楽しくてハマった」という。自宅近くにあったゴルフ場や打ちっ放しに通い、腕を磨いた。
進学先の名古屋商科大でゴルフ部に所属。大学3年時の2010年に県アマチュアゴルフ選手権で初優勝している。大学卒業後は豊田市の京和カントリー倶楽部(CC)で研修生として働きながらプロを目指した。
年1回のプロテストは約1千人が受験し、合格者は50人という狭き門。昨年8月に行われた最終テストは約140人が挑戦。岩﨑さんは26位タイで合格。7度目の挑戦でプロの扉をこじ開けた。
現在も、所属プロとして京和CCに勤務。練習するコースではアイアンを得意とし、ドライバーの飛距離は280ヤード。今後は、3月から始まる日本ゴルフプロ選手権出場を懸けた予選会に挑み、本格的なツアー参戦を目指していく。
市役所を訪れた岩﨑さんは認定証を示して合格を報告した。高校時代は我流での練習だったため、大会では思うような成績が残せず「楽しさ」を失いそうな時もあったが、家族やゴルフ場関係者らから励ましを受けながら継続。「いろんな人に支えられてきた。やっといい報告ができる」と振り返った。
「古里を元気にするプレーを」と意欲を燃やす
大学卒業を控えた11年3月、実家に帰省中に震災を経験。自宅も床上浸水した。年1度は帰省し、地元の復興を実感。「帰るたびに古里の風景が変わっている。自分もこれからが勝負。大会で優勝したい。ツアーに参加するための挑戦もし、勝ち上がっていきたい。釜石を知ってもらうため頑張る」と意気込んでいる。
釜石出身者で初となるプロゴルファー誕生に、野田市長は「一つ一つ乗り越えながら次の目標に向かって頑張ってほしい。市民に夢と希望を与えるプレー、活躍を期待している」と激励した。
(復興釜石新聞 2019年3月2日発行 第770号より)
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