新しい年の豊富を筆に込め、緊張味わい書き初め〜釜石市シルバー人材センター講習会
指導を受けながら筆を走らせる受講者
新春を彩る「書き初め講習会」が1月29、30の両日、釜石市中妻町の昭和園クラブハウスで開かれた。「新しい年の始まり。しばしの緊張を味わう」などと、やる気を見せる60歳以上の市民らが参加。静かな熱気と穏やかな雰囲気の中、筆を持って半紙に向かった。
公益社団法人釜石市シルバー人材センター(前川公二理事長)が主催。筆耕などの登録会員、上中島町の加藤勝博さん(76)が美しい筆文字の書き方を指導した。
初日は9人が参加。「立春」「朝日」「梅香」「感動」「平成」など12点の朱筆の手本の中から1点を選び、手本の細部を見習いながら何度も書き込んだ。
上手に書けた文字には加藤さんが朱筆で「花まる」。受講者は「あらー」と明るい笑顔の花を咲かせた。
中妻町の高橋エツさん(76)は、高校生の孫が小学生の頃に使っていた習字道具を借りて参加した。「筆で文字を書くのは数十年ぶり。うまく書けないけど、楽しい。花まるをもらうのも小学生以来。子どもの頃を思い出し、うれしい気分」とにっこり。何かを始めようと思っていたようで、「書くことはぼけ防止、頭の体操になる。いい機会になった」と実感した。
同センター業務係の小岩真吾主事によると、現在の登録会員は約350人。請け負う仕事は施設管理、屋内の清掃、車両の運転などがある。この講習会は社会貢献、センター事業のアピールを目的に継続している。
(復興釜石新聞 2019年2月2日発行 第762号より)
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