防災功労で表彰受ける、さらなる意識高揚を誓う〜釜石市消防団(680人)、野田光利さん(第4分団)
防災活動と地域貢献で栄誉を受けた市消防団(山崎団長・中)、野田分団長(右)が市長へ報告
防災の日(9月1日)にちなみ防災功労者として内閣総理大臣表彰を受けた釜石市消防団(山崎長栄団長、団員680人)、第60回岩手県民の警察官・消防職団員表彰(産経新聞社主催)を受けた野田光利さん(71)=釜石市消防団第4分団長=は21日、野田武則市長に受賞を報告した。山崎団長と野田さんが市長室を訪ね、防災意識のさらなる高揚を図り、市民の生命と財産を守りたいと熱い思いを伝えた。野田市長は「尾崎半島の大規模林野火災で鎮火に奮闘したほか、多くの災害で活躍している。今後も防災に尽力してほしい」と激励した。
防災功労者表彰式は18日に東京の総理大臣官邸で行われ、山崎団長(71)が出席、受領した。市消防団は昨年5月に発生した尾崎半島林野火災で、延べ776人の団員が長期に及ぶ火災防御活動で鎮火に貢献。消火活動での徹底した安全管理も高く評価された。受賞は東日本大震災の翌年以来2回目。
山崎団長は「総理大臣表彰はありがたい名誉だが、災害現場での活動に対するもので、正直、受賞しない方が(安全で)いい」としながらも、「団員のがんばりが認められた栄誉であり、うれしい」と語った。
一方、岩手県民の警察官・消防職団員表彰は18日に盛岡市で行われた。釜石市の消防団員では野田さん=野田町3丁目=が2人目。1976年に入団し42年間、地域防災に努めてきた。2013年から現職。また長年、町内会活動にかかわり、幼少年の教育と健全育成にも尽力する。入団以前には、盗難事件の解決に協力し、県警本部長表彰を受けた。2年前には消防庁長官表彰を受けている。
野田さんは「今回の栄誉は縁のないものと考えていたので、驚いている。団長、関係者のおかげと、身の引き締まる思いだ。多くの人の絆を大切にして、今後も地域のために努める」と語った。
(復興釜石新聞 2018年9月26日発行 第726号より)
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