鵜住居復興スタジアムに植樹、ラグビーW杯へ機運高め〜釜石東中生ら「緑のバトン」、横浜市老松中 東京都環境衛生協会も協力
完成間近のスタジアム内にある花壇にドウダンツツジを植える釜石東中の1年生と釜石SW選手ら
来年のラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場として釜石市鵜住居町に整備中の釜石鵜住居復興スタジアムで18日、今月末の完成を前に大会に向けた機運を高めようと植樹会が開かれた。釜石東中(佐々木賢治校長、生徒117人)の1年生39人のほか、釜石シーウェイブス(SW)RFCの選手、地域住民ら約90人が参加。同スタジアム敷地内にあるサブグラウンド周辺の花壇に、ドウダンツツジ約140本を植えた。
苗木は岩手県産で、群馬、東京、神奈川、静岡、愛知の5都県、8つの小・中学校、高校の児童生徒が釜石の復興を願って、学校で1年間育てた。この取り組みは、子どもたちが学校で育てた苗木を被災地に植樹する「緑のバトン運動」の一環。参加者は、思いが込められた苗を丁寧に植え付けた。
釜石の復興を願い、協力し合って作業に励んだ参加者
90本の苗木を提供した横浜市立老松中(生徒413人)の谷博章校長が代表して来釜。創立70周年を記念し社会貢献できるものをと、生徒会を中心に取り組んだ。植樹を見守り、「これも何かの縁。元気よく育ってほしい」と願った。
釜石東中の佐々木太一君は「育ててくれた人たちの思いを引き継いで立派な木にしたい。大きくなるのが楽しみ」と話した。
植樹には東京都環境衛生協会の会員20人も協力。理容・美容、公衆浴場、ホテル・旅館などで構成する同協会は震災後に支援で釜石を訪れており、W杯釜石開催の決定後にはスタジアム周辺の植栽活動のため、募金活動で集めた1100万円を市に寄付している。森本善三理事長は「釜石がさらに発展するよう願う。未来に向け頑張りましょう」とエールを送った。
同スタジアム周辺では9月末にも植樹を予定している。
(復興釜石新聞 2018年7月21日発行 第708号より)
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