たて琴で奏でる弾き語り、唐丹小・中で希望コンサート〜木村弓さん「いつも何度でも」


2018/07/25
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

「東北希望コンサート」で歌を楽しんだ唐丹小・中の児童生徒ら

「東北希望コンサート」で歌を楽しんだ唐丹小・中の児童生徒ら

 

 音楽の力で被災地の子どもたちの心の復興を応援する「歌を絆に~東北希望コンサート」(同実行委主催)が13日、唐丹小(佐々木康人校長、児童46人)、唐丹中(菊地正道校長、生徒35人)体育館で開かれた。児童・生徒のほか、地域住民ら約30人も招待。作曲家で歌手の木村弓さんが、たて琴ライアーの弾き語りで歌声を届けた。

 

 木村さんはドイツで生まれた楽器と言われているライアーを奏で、自身が作曲した映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」を披露。作曲家でピアニストの中川俊郎さんの伴奏に合わせ、映画「ハウルの動く城」の主題歌「世界の約束」や「花は咲く」などで美しい歌声を響かせた。

 

 知っている曲では手拍子で盛り上げ、一緒に口ずさんだりしてコンサートを楽しんだ児童、生徒たち。全員で両校の校歌を歌って締めくくった。

 

たて琴の弾き語りで歌声を届けた木村弓さん

たて琴の弾き語りで歌声を届けた木村弓さん

 

 5、6年生13人はお礼にトーンチャイムで「いつも何度でも」を合奏。演奏を聴いた木村さんは「一つ一つの音を大切に奏でていると感じた。味わいのある演奏で、ぐっときた」と目を潤ませ、心に残る時間を過ごせたと優しい笑顔を残した。

 

 唐丹中の生徒会長、鈴木萌々夏さん(3年)は「感動。音楽は楽しいだけじゃなく、励ましや喜びなどさまざまな感情を感じることができるものだと思った。素晴らしい時間を届けてもらった」と感謝。唐丹小の大坂凛さん(6年)は「大好きな曲を生で聴くことができ、演奏もミスをしないでできたので良かった。ピアノをやっていて、2人のように思いを伝えられるような演奏ができるように頑張りたい」と目を輝かせた。

 

 同コンサートは東日本大震災の被災3県のラジオ局などが中心となって2012年5月から被災地の小中学校で開いている。このコンサートの模様はIBC岩手放送で8月18、25、9月1日の3週にわたって放送する予定。

 

(復興釜石新聞 2018年7月18日発行 第707号より)

 

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