仮設住宅で「お茶っこ」、自宅を再建した被災者も交流〜いわて生協ふれあいサロン「おしゃべりでストレス発散」


2018/06/28
復興釜石新聞アーカイブ #地域

仮設住宅で暮らす人、住まいを再建した元住民が集まって交流を楽しむサロン

仮設住宅で暮らす人、住まいを再建した元住民が集まって交流を楽しむサロン

 

 いわて生活協同組合(本部・滝沢市、飯塚明彦理事長)の震災復興支援活動「ふれあいサロン」が19日、釜石市野田町の西公園にある仮設住宅の談話室で開かれた。仮設住宅で暮らす住民のほか、復興住宅に入居、あるいは自宅を再建した元住民らも集まり、ボランティアとして参加する生協の組合員と交流。“お茶っこ”をしながら、手芸などを楽しんだ。

 

 このサロンは、2011年6月から仮設住宅の住民を対象に行っていて、この日、通算3500回を迎えた。沿岸部を中心に開催し、県内外の組合員がボランティアとして参加。全国の支え合いの心が人々をつなぎ、震災から7年がたった今も続けられている。

 

 釜石市内では仮設住宅の集約が進む中で会場を変更しながら、現在4カ所で継続。野田町のこの仮設住宅では1年ほど前から月1回、開催している。

 

 この日は、住民やボランティアら10人が参加。紙製のクラフトテープを使った小物入れづくりに取り組んだ。長野医療生協のボランティア2人は健康チェックや健康体操を紹介するなどして住民との触れ合いも楽しんだ。

 

 佐々木ユツさん(78)は「住民が少なくなっているが、続けてくれてありがたい。物を作ったり、おしゃべりできる機会があって楽しく生活できている」と感謝。只越町の復興住宅に移ってからもサロンに足を運ぶ前川幸子さん(76)は「昔の仲間とのおしゃべりがストレス発散。月1回、みんなに会えるのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 

 いわて生協復興支援活動担当(釜石地域)の福士久美子さん(68)は「仮設住宅の集約化により、復興住宅など新たな環境、地域での居場所づくりの支援などに活動がシフトする傾向もみられる」と指摘。このサロン活動については「人をつなぐ場になれば。必要とされる限り続けたい」と、今後も被災地に笑顔と元気を届けていく考えだ。

 

(復興釜石新聞 2018年6月23日発行 第700号より)

 

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