上栗林の桜 ライトアップ〜夜空に巨木映える、地域住民バックアップ
巨大な花姿が照明に浮かび立つ「上栗林の桜」=10日夜
釜石市指定文化財(天然記念物)の「上栗林の桜」が10日から夜間のライトアップを始めた。咲き始めの花のかたまりは、遠目に白煙のように盛り上がる。午後6時半から9時半まで照明を当て、終了は22日を見込む。
「上栗林の桜」はエドヒガン系で、樹齢約400年の古木。2007年に文化財指定を受けた。高さ17メートル、根元周りは8メートルもある巨木は、春耕を促す「種蒔(まき)桜」とも呼ばれてきた。
ライトアップは今年で6年目。地元町内会の上栗林振興会(三浦栄太郎会長、32世帯)を中心に、全町の連合組織・栗林共栄会が協力する。
照明の準備には2日間をかけ、LEDの昼光色と電光色の13基を組み合わせた。以前より光を強くし、巨木の全体像を浮かび上がらせ、微妙な色合いの違いを演出した。
上栗林集会所の広場に“花冷え対策”で、まきストーブも用意した。初日の10日は空気が澄み渡り、星空が広がって、午後8時には8度台に下がった。三浦会長ら世話人たちはストーブを囲み、ライトアップで浮かぶ花姿を楽しんだ。
「上栗林の桜」は鵜住居町の国道45号から県道釜石遠野線を遠野方向に約8キロ、車で10分ほど。道路から集会所前の広場に上がると、数台の駐車スペースがある。
三浦会長らは「見ごろは14、15日あたり。天気が荒れないといいが」と願う。
(復興釜石新聞 2018年4月14日発行 第681号より)
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