最新装備 高まる期待、海の安全 復興支える新巡視船〜2代目「きたかみ」就役披露

復興釜石新聞2018/03/27

公開された釜石海保の新巡視船「きたかみ」

公開された釜石海保の新巡視船「きたかみ」

 

 釜石海上保安部(吉本直哉部長)に配備された新巡視船「きたかみ」(西村美德船長、乗り組み定員30人)の就役披露式・祝賀会は17日、釜石市港町の陸中海岸グランドホテルで開かれた。海上保安官ら関係者約120人が出席。海の安全確保と復興を支える高機能の巡視船に期待を高めた。

 
 吉本部長は「海の安全を守るため、高い機能を十分生かしたい」と式辞。第2管区海上保安本部の岩崎茂本部長は「新しい巡視船が地元のみなさんから愛され、信頼されるよう、乗組員は船と一体となって職務にまい進してほしい」とあいさつした。

 

 来賓の平野達男参議院議員、佐々木顕一県議会議長、野田武則釜石市長、佐々木義昭同市議会議長が祝辞。乗組員25人が壇上に並び、海上保安協会釜石支部から西村船長(55)と徳永洋太郎業務管理官(51)に花束を贈呈。西村船長は「最新鋭の性能を最大限に発揮し、海の安全、海難救助、海上治安の維持にまい進する」と決意を述べた。

 

海の安全を守る決意を新たにした西村船長(中央)ら乗組員

海の安全を守る決意を新たにした西村船長(中央)ら乗組員

 

 2代目の「きたかみ」は650トン、長さ72メートル、幅10メートルで、先代と比べ総トン数は約2倍、長さが5メートル、幅は2メートル大きくなった。ウオータージェット推進で最高速力25ノット以上の高速性能を持つ。2タイプの海難救助船3隻を搭載し、ボートタイプの2隻は強力なエンジンを備え、浅瀬でも活動できる。上部構造の両側には電光掲示板があり、日本語と複数の外国語でメッセージを表示する。前部両舷には船体に固定・内蔵の防舷機能を持たせ、船首部に20㍉機関砲、放水銃を装備する。

 

 船内の居住性には余裕をもたせ、船橋は十分な視界を確保している。最新の操船機器が整然と並び、乗組員の移動も容易だ。クッション性を持つ固定椅子を置き、荒海での職務が長時間に及ぶこともある乗組員の負担軽減に配慮した。

 

 新「きたかみ」は同型巡視船の6番船として横浜で造られた。今年2月に西村船長ら乗組員が出向いて受領。操船、各機能の完熟訓練を繰り返しながら、母港釜石にはこの8日に入港した。

 

 徳永業務管理官は「直進性、回転性など操縦性が高い。(航そうは)、波をかき分けるというより、滑走する感覚」と新船の性能に信頼を寄せる。西村船長は「震災を乗り越え、職務を果たした先代は地元の人たちに親しまれた。その魂を受け継ぎ、職務を通じて被災地の復興に貢献したい」と表情を引き締めた。

 

 新巡視船は18日、三陸沖で消息を絶った宮城県のマグロはえ縄漁船の捜索に出動した。

 

(復興釜石新聞 2018年3月21日発行 第674号より)

 

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