『秋の主役』サンマ初水揚げ〜不漁予測も釜石に活気
釜石港に今季初水揚げされたサンマ=8月30日午前5時50分(写真説明)
釜石市の新浜町魚市場に8月30日朝、秋の訪れを告げるサンマが今季初めて水揚げされた。昨年の初船を上回る34トンを水揚げ。例年と比べ魚体は小さめというものの、待ちに待った〝秋の主役〟の到来に浜は活気づいた。
水揚げしたのは、富山県の大型サンマ船第8珠の浦丸(199トン、17人乗り組み)。北海道の東方沖で操業し、2昼夜をかけて釜石まで運んできた。入札の結果、型が小さいこともあり、昨年より260~150円安い1キロ当たり370~350円で取引された。
待ちに待ったサンマの初水揚げに野田武則市長らも駆け付け、飲み物などを差し入れて船を歓迎。「製氷施設も新しく造った。今後も釜石港にサンマを水揚げしてほしい」と期待した。
同船は昨季も釜石にサンマを8千万円近く水揚げしている。猟田雄輔漁労長(64)は「昨年より漁模様が薄く、魚体も小ぶり。他の船も仕方なく小さいのを水揚げしている」と心配するものの、「釜石にはよくしてもらっており、昨季は花咲港(北海道)よりも多く水揚げした。今後も釜石に水揚げしたい」と話した。
釜石魚市場のサンマの水揚げ量は、東日本大震災があった2011年は2171トン(2億4710万円)、翌12年は2436トン(1億3735万円)、13年は1053トン(1億4093万円)と低迷。14年は5260トン(5億199万円)と大きく回復したものの、15年は2224トン(3億8879万円)、昨年は1841トン(4億84万円)と再び下降線を描いている。
(復興釜石新聞 2017年8月30日発行 第617号より)
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