小島製菓「最中サブレ あゆ美人」〜道の駅釜石仙人峠、開業2周年へ共同開発


2017/04/24
復興釜石新聞アーカイブ #産業・経済

完成した「かまいし最中サブレあゆ美人」をPRする小島製菓の菊地社長(右)、釜石振興開発の菊池部長

完成した「かまいし最中サブレあゆ美人」をPRする小島製菓の菊地社長(右)、釜石振興開発の菊池部長

 

 釜石市上中島町の菓子製造販売業、小島製菓(菊地広隆社長)は、間もなく開業2周年を迎える道の駅「釜石仙人峠」を盛り上げようと、釜石・大槌地域産業育成センター、道の駅を運営する第三セクター釜石振興開発と合同で、甲子川のアユにちなんだ菓子「かまいし最中(もなか)サブレ あゆ美人」を開発した。アユの形をした最中の皮に、釜石産ひとめぼれの米粉を使ったサブレ生地を流し入れ焼き上げたもので、サクサクとした軽い食感が特徴。同道の駅は21日から5月の大型連休まで、開業2周年の感謝を込めた企画を準備しており、新商品はこれに合わせて27日から本格販売を始める。

 

 同センターが地域事業者と共同で新商品の開発やブランド力の強化など地域食産業の活性化を図ろうと取り組む「市海商工連携(6次産業化)推進事業」から生まれた商品。同道の駅のキャッチフレーズにある「アユ躍る清流」と、甲子川のアユが昨年岐阜県で開催された「清流めぐり利き鮎(あゆ)会」で最高位のグランプリを獲得したことから着想を得た菊地社長が主導して開発した。

 

 日本一の味となったアユを育てた清流、甲子川の良さ、そのきれいな水が釜石の海につながっていることを感じてもらえる土産品になればと今年1月ごろから開発をスタート。最中の皮の香ばしさとサブレ(洋風焼き菓子)のサクサク感による味覚の融合を楽しめる品に仕上げた。3月から試験的に販売を始めたが、試食会のアンケートによると約9割が「おいしい」と上々の評価。そこで味は変えず、手に取ってもらいやすく、「やさしい味」をイメージしたピンクと白のパッケージデザインにして本格的に売り出すこととなった。

 

 「あゆ美人」は一袋5個入り500円(税抜き)、一箱12個入り1300円(同)。同道の駅のほか、シープラザ釜石内の「かまいし特産店」でも販売。市内の宿泊施設やスーパーの土産物コーナーなどにも販売場所を広げる予定だ。

 

 「甲子川のアユを売り込める商品が生まれた」と喜ぶのは駅長を務める振興開発の菊池利教部長。新たな釜石の名物、土産品の需要に期待を寄せており、「地元企業や地元ならではの物を紹介するのが役割。ここからいろんなところに発信していきたい」と意気込む。

 

 製造が中心の菊地社長は「今回販売のプロと一緒に取り組んだことで商品の見せ方など学ぶことも多かった。みんなとつくるのが面白い」と手応えを感じた様子。「かまいし最中サブレ」をブランド化したい考えで、アユに続く商品としてラグビーワールドカップなど地域の歴史、イベントなどをテーマとした商品づくりを進めており、「地元が頑張らないと」と気合を入れた。

 

 同道の駅の2周年記念イベントは21日から23日まで開かれる。500円以上購入した人に記念切符(限定300枚)を配布。初日には商品購入者先着100人に団子をプレゼントするほか、日替わりでおすすめ商品の割引販売などもある。5月の大型連休まで企画は続き、地元団体などによる商品販売なども予定する。

 

 特産「甲子柿」など地元農産物などを利用した加工品の販売も相次いでおり、同駅の佐々木雅浩副駅長は「地元ならではの商品が増えている。ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 

(復興釜石新聞 2017年4月19日発行 第581号より)

 

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