中の沢メガソーラー発電開始へ、釜石市と日鉄鉱業が立地協定〜第2発電所の設置計画も推進


2016/12/27
復興釜石新聞アーカイブ #地域

完成した釜石中の沢メガソーラー発電所(日鉄鉱業提供)

完成した釜石中の沢メガソーラー発電所(日鉄鉱業提供)

 

 釜石市と日鉄鉱業(東京都千代田区、佐藤公生社長)は14日、釜石市甲子町大橋の「釜石中の沢メガソーラー発電所」に関する立地協定を結んだ。締結式は釜石市役所で行われ、建設した同社の松永潤取締役と、野田武則市長がそれぞれ協定書に署名し取り交わした。同発電所はすでに太陽光パネルの設置を終え、試運転で安全性を確認後、予定ではきょう21日、本格的な発電を開始する。

 

 発電所は、同社が釜石市内に建設する2カ所目の施設。釜石鉱山から出る鉱滓(さい)を集積していた「中の沢堆積場」(約17万平方メートル)の一角に建設された。1971年に集積事業を終え、遊休地になっていた土地の比較的日当たりのいい南側約5万平方メートルを敷地に充てた。今年5月に着工し、太陽光パネル9240枚を設置。出力1990キロワット、年間発電量は一般家庭約500世帯に相当する220万キロワット時。東北電力と売電の手続きを済ませている。設備投資額は約7億6千万円。

 

立地協定を結んだ松永取締役(右から2人目)

立地協定を結んだ松永取締役(右から2人目)

 

 協定は、市が取り組むスマートコミュニティー構想の一環として、再生可能エネルギーを活用した地域経済の振興、地域産業の発展を図る狙いもある。

 

 野田市長は「立地は多様なエネルギー資源を活用したまちづくり、地域経済の振興と発展に資する。無事故で稼働し、地域に根差した発電所として発展してほしい」と期待を述べた。松永取締役は「山あいに設置したパネルが釜石と弊社の未来を明るく照らしてくれることを期待する」と応じた。

 

 同社は太陽光発電の普及啓発活動にも取り組んでいる。昨年1月から稼働する甲子町大松地区の発電所には見晴らし台を設け、自由に見学できるようにした。さらに同地区では第2発電所の設置計画も進め、甲子地区に再生可能エネルギーの取り組みを紹介する看板の設置を検討している。

 

(復興釜石新聞 2016年12月21日発行 第548号より)

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