「うま」書けたよ! 正福寺幼稚園年長児が書き初め 日本古来の風習を体験

「ウマ(午)く書けた~!」。初めて“書き初め”を体験した正福寺幼稚園の年長児ら
日本の新年に欠かせないワードと言えば「初○○」「○○始め」。初詣、初日の出、初売り、仕事始め、稽古始め…とさまざまあるが、伝統的な風習の一つが「書き初め」。釜石市内では昭和の時代に、“小川(こがわ)体育館”の愛称で親しまれた新日鉄釜石体育館(後の市民体育館)で大々的な書き初め大会が行われていたことを記憶する市民もいるのではないか? そんな日本の伝統「書き初め」を市内の幼稚園児が体験した。
書き初めをしたのは、甲子町の正福寺幼稚園(松岡公浩園長、園児24人)の年長児9人。23日、園舎に隣接する正福寺(須藤寛人住職)に足を運び、新年&人生?初の書道に挑戦した。教えるのは、同園を運営する学校法人釜石学園の理事長でもある須藤住職。「お正月がきて初めて書く習字を書き初めと言います。みんなは小学校に行くと習字を始めます。今日は(その前に)少し勉強しましょう」と話し、書き方の指導が始まった。

書道用の筆や墨汁に興味津々。「どうやって書くのかな?」
園児が書くのは、今年のえと「うま」の平仮名2文字。始めに点や横線、縦線などの書き方を新聞紙で練習した。仕上げは“ま”の縦線を左にぐるっと回す練習。園児たちは、筆先に墨汁を付けて字を書くという初めての感覚にワクワク、ドキドキ。「難しいねー」などと声を上げながら筆を運んだ。

「先生、書けたよ!」。初めての筆文字に笑顔を広げる園児

お題は今年のえと「うま」。須藤住職がお手本を見せる
そしていよいよ、真っ白い半紙に清書。ちょっぴり緊張しながらも、のびのびと筆を動かし、練習の成果を表した。子どもらしいダイナミックな作品のほか、書道家のような味わいのある作品も。見守った先生方も驚く素敵な作品に仕上がった。最後は細い筆に持ち替え、自分の名前も書き入れた。
鍵寧花ちゃん(5)は「点、書くところが面白かった。うまく書けたので、お父さんに見せたい。お習字はまたやってみたい」とにっこり。残り少ない幼稚園生活の楽しい思い出をまた一つ増やした。

真剣なまなざしで半紙に向かう。ゆっくりと慎重に筆を動かす

清書2枚目に挑戦。「う」の点の書き始めを見定めながら…

個性あふれる「うま」文字に大人たちも顔をほころばせる
須藤住職は「みんな、想像以上に上手に書けていた。こういう風習が日本にずっとあったことを覚えていてもらえれば」と期待。同寺では東日本大震災後、被災者が写経にいそしむ場を提供したこともあった。「書道は集中できて、書いている間は嫌なことも忘れられる」と心の安定効果を挙げ、「大きくなっても書道に触れる機会を持ってもらえれば」と望んだ。
仏教の教えを保育に取り入れる同園では、日本の伝統文化に触れる機会を大事にする。書き初めはコロナ禍でしばらく休止していたが、昨年から復活。松岡園長は「初めてやることは(子どもが成長する上での)一つの経験として大切。いろいろな視野を広げることにもつながる。正月にちなんだ催しなどと抱き合わせで、園の新春行事として発展させていければ」と継続実施を願う。

園児からは「楽しかった」「面白かった」「墨がちょっとこわかった」など、さまざまな感想が…。小学校でもがんばるぞー!

釜石新聞NewS
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