事件、事故は「110番」、 困り事は交番などへ 安全安心に暮らすために釜石署2交番啓発活動

「110番の日」にちなみ、高齢者に防犯などを呼びかけた釜石署署員と市職員ら=13日
1月10日は数字の語呂合わせで「110番の日」。緊急通報用電話番号「110」の重要性や適切な利用を広報しようと、1985年、警察庁により制定された。全国各地でこの日にちなんだ啓発活動が行われるが、釜石市内では昨年に続き、釜石警察署小佐野交番(川野正行所長、4人)と同釜石駅前交番(髙橋長武所長、7人)が独自の取り組みを行った。「事件、事故は迷わず110番。緊急性のない相談事は地元警察、交番へ連絡を―」。同活動では、いざという時の警察への通報はもちろん、犯罪被害や交通事故に遭わないための意識啓発も行った。
子どもたち大喜び! 箱の中身は?? 小佐野交番 ペーパークラフト作品で「110番の日」PR

保育施設に贈るペーパークラフト作品を制作した小佐野交番勤務の警察官ら
小佐野交番では「110番の日」の啓発活動として、子どもたちに警察を身近に感じてもらえるようなペーパークラフト作品を制作。管内の保育施設6園に贈った。大小のパトカー12個、110番通報や交番などをモチーフにした箱型模型6個を交番員4人で約2カ月かけて手作りし、10日前後に各園に届けた。
川野所長の発案で始まった同活動は今年で3年目。一昨年はパトカーや警察官、信号を渡る親子などを配置した釜石の街並み模型、昨年はパトカーと白バイ、交通安全メッセージを添えた大型“デコうちわ”を制作したが…。今年はさらにアイデアを駆使した作品がお目見えした。
空き箱を利用した模型は、ふたを開けると警察の仕事が分かる仕掛け。昨年の“クマ出没増”を受け注意を促すものや、人気刑事ドラマをモチーフにした作品も。交番員それぞれの個性が光り、大人も楽しませる仕上がりとなった。本年度、同交番に赴任した金野章子巡査部長(43)は「工作は小学校以来?かな。大変でした」と笑いつつ、「絵は大きめにカラフルにして、子どもたちが箱を開けた時、『ワー!』ってなるようにしたくて…」と制作過程を振り返った。

空き箱を活用したペーパークラフト模型。さまざまなモチーフで警察を身近に感じてもらう

金野章子巡査部長(右)からクラフト作品を受け取る上中島こども園の園児ら=9日
9日は、金野巡査部長と矢神海輝巡査(21)がクラフト作品を持って、上中島こども園(楢山知美園長、園児31人)を訪問。園児の代表に大小のパトカーと交番模型を手渡した。堀川陽雅君(5)は「お巡りさんがいっぱい。かっこいい」とボックスに目を輝かせた。巡回などで来てくれる矢神巡査が大好きで、先日は不審者対応避難訓練の後に、友達と“矢神さん(警察)ごっこ”をして遊んでいたという堀川君。将来は「みんなを守る人になりたい」と憧れのまなざしを向けた。

箱を開ける楽しみもプラスした交番模型。外側にはさまざまな姿の警察官が描かれる

金野巡査部長と矢神海輝巡査(右)には園児からお礼のペンダントが贈られた。「いつも見守ってくれてありがとう!」

過去2年分の作品と一緒に、しばらくは入り口で展示(写真右下)。「事件、事故に遭わないよう気を付けます!」
子どもたちが犯罪に巻き込まれないように、交通事故に遭わないようにとの願いが込められたクラフト作品。釜石署管内でも子どもへの声掛け事案があり、重大な事件に発展する可能性も否めない。矢神巡査は「子どもたちにも(危険な目にあった時、助けを求める)110番通報があることを知ってほしい。今回の模型などで交番の存在も知ってもらい、いざという時には頼ってもらえれば」と思いを込めた。
詐欺被害防止へ 釜石駅前交番 高齢者宅を訪問し注意喚起「知らない電話には出ないで」

高齢者世帯の訪問活動に向かう釜石駅前交番の中川原正紀巡査部長(先頭)ら
釜石駅前交番は13日、市地域包括ケア推進課と連携し、管内の高齢者宅を訪問。全国的に増加する電話などによる詐欺被害防止を呼びかけた。2年目の取り組みで、千鳥町と天神、大只越町地区を2班に分かれて巡回訪問した。
千鳥町では、同交番主任の中川原正紀巡査部長(35)と市地域包括支援センターの社会福祉士、萬武大さん(50)が訪問活動を実施した。高齢者に「変わりないですか?」と近況を聞き取り、緊急時の連絡先を確認。「変な電話や訪問はありませんか?」と聞くと、ほとんどの人が怪しい電話の着信を経験していた。「登録している番号以外は出ない」「出てしまっても、息子などに相談している」と自衛策を取っている人が多く、中川原巡査部長は「身に覚えのない電話は切って。迷惑電話設定や常時、留守番電話にしておくのも手。釜石でも詐欺の予兆電話が増えているので十分気を付けて」と伝えた。

詐欺の手口を記したチラシや防犯ガイドを手渡し、被害に遭わないよう注意を促す
特殊詐欺の手口、匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」に関するチラシ、日常生活における防犯生活ガイドも手渡し、緊急時には110番、不急の相談事は釜石署や交番に連絡するよう促した。萬さんも名刺を手渡し、「体調変化や生活の困り事など支援が必要な時は電話を」と伝えた。

市地域包括支援センターの萬武大さん(中)ら保健福祉に関わる市職員も同行。地域の高齢者、空き家の状況などを警察と情報共有した
中川原巡査部長は「最近は詐欺電話などに対する防犯意識は高い印象だが、犯罪の手口はどんどん巧妙になっているので、素早く的確な情報提供に努めたい。相手はあせらせるのが手口。不安に感じる電話があったら、まずは一呼吸おいて、必ず警察や家族に相談してほしい」と話した。一緒に回った萬さんは「ほとんどの方が地域や家族とつながりを持っていて、そこは安心材料。外とのつながりは介護予防にもなる」と孤立回避の重要性を指摘。警察官との巡回は「必要な情報を共有できるのがメリット。有意義な活動だった」とし、関係機関の連携による高齢者の見守り継続を望んだ。

釜石新聞NewS
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