奏でる多彩なリズム 地域に元気「うのスタ☆音楽の日」 釜石ゆかりの出演者ら「気持ちいい」


2025/09/24
釜石新聞NewS #文化・教育

釜石鵜住居復興スタジアムで開かれた「うのスタ☆音楽の日」

釜石鵜住居復興スタジアムで開かれた「うのスタ☆音楽の日」

 
 釜石鵜住居復興スタジアムコンサート「2025うのスタ☆音楽の日」(釜石ラグビー応援団主催、釜石市共催)は14日、同市鵜住居町の現地で開かれた。ゆかりのあるアーティストや一般公募で出演権を得た12組が競演。ジャンルを超えた音色を響かせ、地域を活気づけた。
 
 この音楽イベントはスタジアムの活用策の一つで、交流人口の拡大、にぎわい創出、地域活性化につなげるのを狙いにする。昨年、初めて企画・開催され、ロックバンド「スターダスト☆レビュー」が熱演。流れを継続すべく、今年は岩手を拠点に活動する音楽ユニット「underpath!」(アンダーパス)や、大槌町出身のアーティストNorishige(ノリシゲ)がプロデュースする音楽プロジェクト「ナンダ★モンセ」ら4組をゲストとして招待したほか、アマチュアの出演者らを一般公募。抽選の結果、8組の出演が決まった。
 
「うのスタ☆音楽の日」は絶好の屋外コンサート日和に

「うのスタ☆音楽の日」は絶好の屋外コンサート日和に

 
 出演者は地元釜石のほか、大船渡市、盛岡市、北上市、関東を中心に音楽活動をするバンド、ソロ、楽団などさまざま。ロック、昭和歌謡、ダンスと多彩なジャンルの演奏、演目を披露した。
 
 「音楽の日、みんなでつくっていこう」と盛り上げたのは、アンダーパス。「たらりら」では地元の子ども、ラグビーチーム釜石シーウェイブス(SW)の選手らと元気いっぱいのステージを繰り広げた。正福寺幼稚園の鍵寧花ちゃん(5)は「おもしろかったし、たのしかった。(踊りの振り付けが)むずかしくてきんちょうしたけど、うまくできた」と胸を張った。
 
子どもや釜石SW選手も参加したアンダーバスのステージ

子どもや釜石SW選手も参加したアンダーバスのステージ

 
パフォーマンスも交流も全力で楽しむ笑顔がいっぱい

パフォーマンスも交流も全力で楽しむ笑顔がいっぱい

 
 釜石ゆかりの一般出演者の一人、長山時盛さん=栃木県在住=は、1981~92年に新日鉄釜石ラグビー部で活躍した経歴を持つ異色のミュージシャン。今回、「釜石を盛り上げたい」と応募し、オリジナル曲「恋の峠」「釜石イズオールライト」などを力強く歌った。「空が広い。この素晴らしい環境でアマチュアの私がパフォーマンスできて感激。聴いてくれて、ありがとう」と、客席となったスタンドから届く拍手に応えた。
 
ギターの弾き語りで釜石への思いを熱く歌う長山時盛さん

ギターの弾き語りで釜石への思いを熱く歌う長山時盛さん

 
 ゲスト出演の臼澤鹿子踊保存会=大槌町=は荒々しく激しい舞いを披露。ナンダ★モンセは中南米・ラテン音楽と大槌の方言を融合させた、ご当地感満載の楽曲で新感覚の音や言葉の世界を発信し、聴衆の心に不可思議な余韻を残した。
 
力強い舞いで魅せた大槌町の郷土芸能「臼澤鹿子踊」

力強い舞いで魅せた大槌町の郷土芸能「臼澤鹿子踊」

 
方言を交えた楽曲で聴衆を楽しませた「ナンダ★モンセ」

方言を交えた楽曲で聴衆を楽しませた「ナンダ★モンセ」

 
釜石やラグビーにゆかりのある出演者が奏でる音色を楽しむ

釜石やラグビーにゆかりのある出演者が奏でる音色を楽しむ

 
 陸前高田市の外国語指導助手(ALT)、イヴォンナ カスティリヨさん(27)=フィリピン出身=は県内のALT仲間と足を運び、「すごく楽しい。思いや言いたいことをミュージックで伝えていると感じた。天気もいいし、気持ちいい」と喜んだ。釜石・浜町の60代男性は「このスタジアムを遊ばせておくのはもったいない。人が集うよう、だめもとで、何でもやってみてほしい。若者のためにも」と望んだ。
 
 ゲスト出演した釜石高校音楽部は2年生部員4人が「星影のエール」「サザンカ」を伸びやかに、爽やかに歌い上げた。ラグビーやスタジアムに「ぴったり」と選んだ2曲に込めたのは、明るさと夢を追う人への応援。八幡陽梛子部長は「マイクの反響がすごくて戸惑いもあったけど、練習してきたことを出しきれた。すごく気持ちよかった。何かを頑張っている人たちに思いが届いたら、うれしい」と充実感をにじませた。
 
「思い届け」。爽やかな風に歌声を乗せた釜石高校音楽部

「思い届け」。爽やかな風に歌声を乗せた釜石高校音楽部

 
来場者は演奏に合わせ歓声を送ったり、拍手でもり立てた

来場者は演奏に合わせ歓声を送ったり、拍手でもり立てた

 
 主催者らは今後も音楽イベントの開催を続ける考えで、「演奏しやすい環境づくりやプロモーション活動を行いながらコンサート誘致を進めたい」としている。

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