ラグビー・日本製鉄釜石SW 新体制で始動 「変化のシーズン」新HCのもとで挑む


2025/08/07
釜石新聞NewS #スポーツ

新たなシーズンへスタートダッシュ!日本製鉄釜石SWの選手ら

新たなシーズンへスタートダッシュ!日本製鉄釜石SWの選手ら

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は4日、今季の練習を始めた。トウタイ・ケフ新ヘッドコーチ(HC、51)のもと、「変化のシーズン」が始動。新加入の4人を含む選手43人は接戦をものにできなかった昨季の悔しい結果を糧に、あと一歩の試合を「勝ちきるチーム」としてレベルアップを図る。
 
 練習の開始前に、釜石市甲子町のクラブハウスで記者会見し、新体制を発表した。桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)、坂下功正総監督、ケフHCが出席。桜庭GMは「昨季は8位だったものの、競ったゲームも多かった。観客数はわずかだが増やすことができ、努力の結果」などと振り返りつつ、新HCの就任に「変化のシーズン。プラスのエネルギーに変え、いい結果につながれば」と奮起を促した。
 
シーズン始動会見に臨む(左から)坂下功正総監督、トウタイ・ケフ新HC、桜庭吉彦GM

シーズン始動会見に臨む(左から)坂下功正総監督、トウタイ・ケフ新HC、桜庭吉彦GM

 
 チームは昨季、8チーム中最下位(2勝12敗)で終え、3部との入れ替え戦(2勝0敗)で2部残留を決めた。坂下総監督も「僅差で競り負ける試合が多かった。勝てるゲームを落とした」と指摘。タフHCに「勝てる」チームづくりを託し、「戦う気持ち、ラグビーに対する熱い思いを選手たちに落とし込んでほしい」と期待する。新体制にわくわく感をにじませるも、今季の目標は未決。8月中は選手、チーム全体の見極め期間とする考えだが、中長期目標の「2部優勝」は変えずに据え置く。
 
 GM、総監督の声を受け、ケフHCは静かに口を開いた。「歴史と伝統が豊かなチームと聞く。今まで培ってきたプレーを続けながら改善を加え、より良いものにしていきたい。これからの挑戦が楽しみ。接戦を勝ちきる力を積み上げれば、上位で終われるはず。サイドを使ってワイドに展開する試合を目指す」と方針を示した。
 
釜石での挑戦へ意気込みを話すトウタイ・ケフ新HC

釜石での挑戦へ意気込みを話すトウタイ・ケフ新HC

 
 ケフHCはトンガ生まれ、国籍はオーストラリア。現役時代はオーストラリア代表で活躍し、60キャップを誇る。トップリーグ時代のクボタスピアーズでもプレーした。引退後は指導者としてトンガ代表やスピアーズでコーチを歴任。昨季は、釜石と同じ2部の花園近鉄ライナーズのFWコーチを務めた。世界最高峰のステージでプレーしてきた経験に加え、日本ラグビーを理解、熟知しており、「しっかりとした指導経験もあり、SWを未来に向けて指導していける人材」と桜庭GM。今回のHC就任には、2季続けて2部で最下位となった釜石を浮上させることが期待される。
 
 釜石の印象は「粘り強くタフ、諦めないチーム」とケフHC。熱烈なサポーターの存在も認識し、「ファンとのつながりを保ち、誇りに思ってもらえるようなプレーを見せたい」と意気込む。
 
 会見では、HOルル・パエア(22)、LOコナー・セヴェ(23)、SH岡新之助タフォキタウ(31)、CTBパウラ・マヘ(24)の4選手の加入も発表。この日、練習を開始した岡選手は国内チームからの移籍で、「釜石の一員になれることをうれしく思う。ファンの皆さんの前でプレーすることが待ちきれない」とコメント。トンガ出身でルーマニアのクラブでプレーしてきたマヘ選手は「日本でプレーできることがうれしい。チームの力になれるよう頑張る」とメッセージを寄せた。
 
新加入の4選手を発表。力強いプレーへ期待を示した

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 プレシーズンマッチは9~10月にホームの釜石鵜住居復興スタジアムで2試合を予定。9月20日は「ラグビッグドリーム~釜石絆の日~」のメインゲームとして1部の静岡ブルーレヴズ、10月25日にはIBC杯ラグビー招待試合として3部の狭山セコムラガッツと対戦する。
 
シーズン初練習を公開。与えられたメニューをこなす選手たち

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鼓舞、サポートし合いながらチームづくり。ケフHC「まず、コネクションを築く」

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いざ前へ!12月開幕のリーグ戦に向け徐々にペースを上げる

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 リーグ戦は12月13日に開幕する。

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