輝け!ラグビー日本代表 応援企画「ワンチーム大作戦」 釜石から届けるエール「甲子中ハカ」
釜石鵜住居復興スタジアムから届けるエール「ワンチーム!」
9月に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会に出場する日本代表にエールを送るプロジェクト「ONE TEAM(ワンチーム)大作戦」が7日、釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムで行われた。甲子中(山蔭深思校長)の3年生(43人)が参加し、「世界で輝けるように頑張って!」などのメッセージを手に必勝を祈願。戦いに挑む人たちを鼓舞する「甲子中ハカ」も披露し、応援機運を高めた。
日本代表オフィシャルスポンサーの三菱地所(東京都)が主催し、ラグビーにゆかりのある場所などでイベントを開いて応援メッセージを集め、動画にして日本代表に届ける企画。ラグビーのまちで、2019年日本大会の開催地でもあり、スタジアムに隣接する「釜石ラグビー神社」を無償譲渡したのが三菱地所といった縁もあり、釜石もエールポイントになった。
釜石ラグビー神社で神事。日本代表の必勝を祈る
この日は、プロジェクトのアンバサダーとして元日本代表で、釜石シーウェイブス(SW)RFCでも活躍した伊藤剛臣さん(52)が駆け付けた。神社で神事を行い、日本代表の勝利を祈願。甲子中の生徒は熱いエールを込めたハカを見せ、伊藤さんに応援メッセージを託した。
阿部海凛(かいり)さんは幼少期からラグビー競技を続けていて、「日本代表は憧れ」と目を輝かす。「ハカは相手チームに敬意を込めるもので、始まりの合図でもある。僕たちのハカを見て『勝つぞ』という気持ちになってもらえたら」と期待。応援メッセージには「bring it on!(ブリング・イット・オン―「かかってこい」の意)」と書き込んだ。「フランス大会が楽しみ。早くトライを見たい。目指せ、ベスト8進出」。気持ちを高ぶらせた。
熱いエールを込めた「ハカ」を披露する甲子中の3年生
「頑張れ!」。生徒たちがつづった応援メッセージ
「W杯フランス大会の開幕まであと2カ月。わくわくしてきますね」と伊藤さん。中学生とラグビー体験で交流もし、「釜石から日本代表へたくさんのエールをもらった。活躍を願うみんなの気持ちが届くよう一緒に応援して、ラグビーを盛り上げよう。ワンチーム!」と熱かった。
「ONE TEAM大作戦」のアンバサダーとして来釜した伊藤剛臣さん(左)、応援団長(右)、甲中生
プロジェクトは6月29日に始動。「エールカー」と称したキャラバンカーに乗った応援団長が全国各地を巡っている。北海道と鳥取県を出発し、約1カ月間かけて38都道府県を走行予定。衛星利用測位システム(GPS)を利用し、ルートの軌跡で文字などを描く「GPSアート」にも挑戦中だ。その手法で、列島を巡ったルートを結ぶと、「ONE TEAM」という7文字が浮かび上がるという。ちなみに東北地方に描かれる文字は「A」で、釜石がスタートとなった。
道中で集めるのが、応援の声。うのスタにエールカーが到着すると、地元のファンらが足を運んでメッセージを寄せた。スタジアム見学をしていた久慈中の生徒も「ぜったい優勝」「がんばれ日本」などと言葉を残し、W杯フランス大会へ関心を高めた。
エールカーの前に設けられたメッセージを書き込むブース
久慈市の中学生もメッセージを寄せた。「ファイト!」
三菱地所ラグビーマーケティング室主事の出雲隆佑さん(36)は「ラグビーを起点に人が集まり、19年のような光景をいろんな場所で作っていけたら。日本代表に、あの時の『ワンチーム』をフランスに持って行ってもらえるように」と願う。エールカーの現在地や走行ルートを確認できる特設サイトを用意。「どんどんアクセスを」と関心の裾野が広がることを期待した。
釜石新聞NewS
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