ラグビー・釜石シーウェイブス 17日に開幕戦 出陣式で勝利への誓い/釜石駅前には横断幕


2022/12/13
釜石新聞NewS #スポーツ

釜石シーウェイブスRFC 今季のリーグ開幕に向けた出陣式=7日

釜石シーウェイブスRFC 今季のリーグ開幕に向けた出陣式=7日

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の釜石シーウェイブス(SW)RFCは17日、今季リーグの開幕戦(対日野レッドドルフィンズ)を迎える。7日、釜石市大町の市民ホールTETTOで出陣式が開かれ、選手、首脳陣らが意気込みを示した。釜石鵜住居復興スタジアムが会場のホストゲームは5試合が組まれ、初戦となる第2節・三重ホンダヒート戦が25日に行われる。
 
 出陣式には選手、スタッフとファンクラブ会員、スポンサー企業の代表ら約100人が参加。会場の様子はオンラインでも配信された。須田康夫ヘッドコーチ(HC)は「選手たちは昨シーズンの悔しさをばねに、さらなる高みを目指して準備してきた。トップ3を目標に、『釜石、また勝ったね』と言ってもらえるようなシーズンにしたい」とあいさつした。
 
 ポジションごとに選手が紹介され、会場の拍手を受けて登壇。今季のリーグ戦について小野航大主将は「レベルが高く、さらに厳しい戦いが予想される。1試合でも多く勝利し皆さんと喜びを分かち合えるよう、チーム一丸となって頑張っていく。『釜石ラグビーの復活』を感じてもらえる熱いゲームをお見せしたい」と意気込んだ。
 
意気込みを語る小野航大主将(中央)

意気込みを語る小野航大主将(中央)

 
 釜石SWは昨季、レギュラーシーズン1勝9敗(不戦敗1)、順位決定戦1勝1敗で、2部残留を決めた。今季は16選手が新加入。1部昇格につながる「2部3位以内」を目標に掲げる。初戦の相手・日野について須田HCは「体の大きな外国人選手も多く、フィジカルなプレーが想定される。自分たちは素早く起き上がり、スピードで勝利したい」。新加入選手について聞かれた中野裕太選手会長は「各選手の経験がチームに還元されている。試合会場で顔と名前を覚え応援を」と願った。
 
新加入選手の活躍にも期待が寄せられる

新加入選手の活躍にも期待が寄せられる

 
現役引退を撤回し、アシスタントコーチ兼任で釜石に復帰した片岡将選手は「役割を全うし、自分なりの恩返しをしたい」と語った(中央)

現役引退を撤回し、アシスタントコーチ兼任で釜石に復帰した片岡将選手は「役割を全うし、自分なりの恩返しをしたい」と語った(中央)

 
ファンクラブ会員らが勝利を誓う選手たちの言葉に聞き入った

ファンクラブ会員らが勝利を誓う選手たちの言葉に聞き入った

 
 チームは今季のホスト5試合に市内の全小中学生約1800人を無料招待する。市と連携した「釜石ドリームパスポート」という企画。配布するオリジナルの入場パスカードを会場で提示すれば、無料で観戦できる。桜庭吉彦ゼネラルマネジャーは「ラグビーのまちで生まれ育つ子どもたちに生で試合を見てもらい、感じたことを将来に生かしてもらえれば」と望んだ。
 
浜千鳥の新里進社長は新ラベルになったSW応援ボトルの商品を紹介

浜千鳥の新里進社長は新ラベルになったSW応援ボトルの商品を紹介

 
 18年前からSW応援ラベルの酒を発売する市内の酒造会社、浜千鳥(新里進社長)は今季から新しくなったラベルを紹介。初のコラボ企画を手掛けたベアレン醸造所(嶌田洋一社長、盛岡市)とヘラルボニー(松田崇弥社長、同)は、釜石出身アーティスト小林覚さんの絵を外箱にデザインしたSW応援ビールのギフト商品を紹介。チームの今季の活躍に大きな期待を寄せた。
 
 SWファン歴10年以上という奥州市の四戸和夫さん(70)は「選手たちも元気そうで、けがをした選手も順調に治っているよう。新加入選手の顔も分かってきた。後は応援に行くだけ」と開幕戦を心待ちに。釜石市の地域おこし協力隊に手を挙げ、11月に着任したばかりの竹中伸明さん(34、大阪府高槻市出身)は、ドリームパスポート企画を称賛。「スローガン・REVIVE(リバイブ)に込めた、すぐ起きて次のプレーへというスタイルにも注目している。ホストゲームに来る人たちを何らかの形で支えられたら」。ラグビーW杯を機に同市にほれ込んだ竹中さんは、夢だったご当地でのラグビーに関する活動に意欲を燃やす。
 
 17日の日野戦は武蔵野陸上競技場で、25日の三重戦はうのスタで、ともに正午キックオフ。
 

SWに熱い声援を! 初の「シーズン横断幕」釜石駅前に設置 高校ラグビー部員が作業に協力

 
釜石駅前に掲げたシーズン横断幕と設置作業に協力した高校生ら=4日

釜石駅前に掲げたシーズン横断幕と設置作業に協力した高校生ら=4日

 
 釜石SWは4日、釜石市鈴子町の国道283号沿いにチームへの応援を呼び掛ける横断幕を設置した。市民に今季の試合日程を告知し、会場に足を運んでもらおうと初めて企画した。地域連携の一環で釜石、釜石商工の両高校ラグビー部員と作業。シーズン開幕に向け、市全体の盛り上がりを願った。
 
 日本製鉄北日本製鉄所釜石地区の国道に面したフェンスに設けられている看板用スペースを借用。横断幕は縦1・8メートル、横16メートル。「D1昇格を目指し、釜石の意地とプライドをかけて迎え撃つ!!」などと記し、ホスト5試合の対戦相手、日程を大きく表示。ビジター5試合の日程も示した。赤地がひときわ目を引く横断幕はシーズン終了まで掲げられる。
 
横断幕は駅に降り立った人や通行人らの目を引く

横断幕は駅に降り立った人や通行人らの目を引く

 
桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(右)に教わり、設置作業にあたる高校生

桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(右)に教わり、設置作業にあたる高校生

 
 チームスタッフ、両校ラグビー部員ら10人で作業。幕の周りの穴にくくりつけるためのロープを通し、フェンスに取り付けられている鉄パイプに設置した。釜石高ラグビー部の及川佳倫キャプテン(2年)は「地域活性化の手伝いができてうれしい。SWは学校隣の市球技場で練習していて、公開練習を見に行く機会もある。FWに注目している。ホームの試合は全勝して、1部に昇格してほしい」と期待を込めた。
 
 両校ラグビー部は合同チームを結成して大会に出場している。昨年7月から元釜石SW主将で、同市ラグビー人財育成専門員の佐伯悠さん(37)の指導を受けている。

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