地域活動再開の一歩! 釜石・栗林町砂子畑地区で「あおぞら市」 元気な笑顔で再会


2022/12/02
釜石新聞NewS #地域

掘り出し物を探したり会話を楽しんだりした「あおぞら市」

掘り出し物を探したり会話を楽しんだりした「あおぞら市」

 
 釜石市栗林町の砂子畑老人クラブ「高砂会」女性部(藤原たか子部長、部員約20人)は11月24日、全ての商品を100円で販売するフリーマーケット「あおぞら市」を初開催した。新型コロナウイルスの感染拡大で控えてきた地域活動を再開するきっかけづくりとして企画。会場となった町内の砂子畑さんあいセンターには買い物を楽しむ笑顔や、「久しぶり」「元気そうだね」などと再会を喜ぶ声が広がった。
  
 この日は朝方まで雨が降ったため、室内での実施に変更。窓を開けて換気するなど感染対策に気を配った。会場には5つの販売コーナーが並び、部員や同クラブ会員が育てた新鮮野菜(白菜、大根、ニンジン、キクイモなど)や手作り雑貨(ビーズアクセサリーなど)、古着などがずらり。約1升の米、手作りの郷土菓子「かまだんご」は人気で、あっという間に売り切れた。
 
新鮮な野菜が並んだ販売コーナーで品定め

新鮮な野菜が並んだ販売コーナーで品定め

 
元気な姿を確認し合い、会話を弾ませた

元気な姿を確認し合い、会話を弾ませた

 
「財布が閉まらない」。100円を手に品定め、買い物を楽しむ女性たちの声があちらこちらから聞こえてきた。「あらー、来てくれたの」「元気だった?」「寒くなってきたから、風邪ひかないようにね」。久しぶりに顔を合わせ、立ち話をする姿も見られた。
 
 女性部ではコロナ禍前、折り紙などの手芸教室や保健師による健康講座、地域の清掃活動などで定期的に集まって交流してきた。ここ数年は対面での活動を控えていて、「久しく顔を見ていない。元気な姿で再会を楽しみたい」と思案。「老人クラブは草取り」というイメージを拭き取ろうと、この催しを企画した。
  
 「高齢者もイベントがあると、いつも以上に体も声にも元気があふれる」と藤原部長(77)。会場のあちらこちらで会話を楽しむ住民らの様子に目を細めた。そして、もう一つ、うれしいことも。東日本大震災後、同地区には被災した人たちのための仮設住宅が建ち、10年以上がたった今、地区に残って生活を根付かせた人たちがイベントに参加してくれた。
 
震災を機に親交を深めた藤原部長(左)、佐々木さん

震災を機に親交を深めた藤原部長(左)、佐々木さん

 
 そんな一人が佐々木ナツさん(86)。エコクラフトのかご、キーホルダーなど手作り品を提供した。海沿いの鵜住居町根浜地区から、山側の砂子畑に移り、「知らないところに来て不安だったが、地区のみなさんに声をかけてもらい、立ち上がることができた」。感謝の気持ちを込めて作った作品を顔なじみの住民らが手に取ると、目に喜色を浮かべた。「地震が起きても津波の不安はなく、気持ち的に安心な地域。みんなと穏やかに暮らしたい」。そう願う。
 
 藤原部長は「たくさんの笑顔、元気な姿を見ることでき、コロナ禍の気晴らしになったはず」と前向きに捉えた。一方、コロナ下での活動には不安もあり、感染対策に気を付けながら、「地区のみんなが楽しめるようなことを考えて、顔を合わせる機会をつくっていきたい」とした。
 
地域を活性化させる催しに力を発揮した砂子畑地区の女性たち

地域を活性化させる催しに力を発揮した砂子畑地区の女性たち

 
 女性たちのパワーに、栗澤康夫さん(86)は「たいしたもんだ。買い物を楽しめ、交流もできる」と感心した。催しなどへの男性参加は少ない傾向にあり、解決策として「俺たちはカラオケだな」とぽろり。コロナ前の付き合いや交流を取り戻す活動を少しずつ進めていく考えだ。
 
 あおぞら市の収益で、使い捨てカイロを購入して高齢者世帯に配る予定。寒くなる季節に、「体も心もほかほかに」と願いを込め、あたたかさを贈る。
 

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