赤い羽根募金に協力を 釜石市内でも街頭活動 ラグビー選手や高校生らが呼びかけ
イオンタウン釜石前で行われた共同募金の街頭活動では高校生らも呼びかけに協力した
「じぶんの町を良くするしくみ」で知られる赤い羽根をシンボルとした共同募金運動が1日から全国で一斉にスタート。釜石市では行政連絡員、民生児童委員ら約50人が市内5カ所で街頭募金を行い、市民に協力を呼びかけた。運動は12月31日まで実施。本年度の目標額を447万円とする。
港町のイオンタウン釜石前では野田武則市長、地元ラグビーチーム・釜石シーウェイブス(SW)RFCの村田オスカロイド選手、ダリエス・トマス選手、セルジオ・モレイラ選手も協力を呼びかけ。募金箱を首から下げ、善意を投じた買い物客らに赤い羽根を差し出し感謝を表した。
野田市長(中央)とともに街頭に立った人たちも互いに募金し合った
釜石SW選手の呼びかけに応じて募金する子ども
釜石商工高ボランティア委員会の鈴木葵さん、田鎖夢生(めい)さん(ともに総合情報科2年)も街頭に立ち、「赤い羽根共同募金です。ご協力をお願いします」と声を上げた。「入れてくれた人の思いがまちのためになると思うとうれしい」。市内のどこかにいる誰かのために役立つ活動に携わり、やりがいを感じた2人は「高校生もできることがあるはず。いろんなことに積極的に挑戦、活動していきたい」とすがすがしい表情を見せた。
共同募金は戦後間もない1947(昭和22)年に市民主体の民間運動として始まった。現在は誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援する仕組みとなっている。
子どもから大人まで多くの市民らが善意を寄せた
釜石の活動は市共同募金委員会(会長・野田市長)と市社会福祉協議会(丸木久忠会長)が戸別、街頭、法人、学校、職場などで展開する。例年、寄せられた善意は福祉施設などの運営資金として活用。東日本震災後は、ボランティア活動の支援や地域コミュニティーの活性化事業などにも役立てられている。
今年も昨年に続き新型コロナウイルスの感染を防ぐため、街頭で呼びかける人員を絞り、時間を短縮して実施した。各種イベントの中止などで募金を呼びかける機会が減り、目標額に達するのは厳しい状況だが、丸木会長は「社会や防災関係などに役立つ貴重な募金。震災後に増えた独居高齢者や困っている方の助けにもなる」と協力を求めている。
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