釜石大槌地区中学校新人戦 コロナ下初 全競技で保護者観戦解禁 選手ら雄姿披露
釜石大槌地区中学校新人大会 バレーボール競技=10日、甲子中体育館
2022年度釜石大槌地区中学校新人大会(同地区中学校体育連盟主催)は10日、釜石市、大槌町の各会場で8競技が行われた。新型コロナウイルス感染症の影響で6月の中総体と同様、各種制限下での大会運営が続くが、今大会は初めて全競技で保護者観戦を可能とした(人数制限はあり)。選手たちは日ごろの部活動の成果を家族に見てもらえる機会を喜び、力に変えて試合に挑んだ。
少子化による生徒数の減少で、団体競技は年々、単独校での出場が難しくなっているが、3年生が引退し人数がさらに減る同大会はその状況が一層顕著に。今大会、軟式野球は3校で組んだ合同チーム同士の対戦(釜石・釜石東・大槌―大平・唐丹・甲子)となった。サッカー、バレーボール男子は参加1チームのため、地区予選はなし。剣道男子も団体戦はなく、個人戦のみ行われた。
そのような中で明るい話題があったのが柔道競技。近年は釜石、大槌の2校で部活動が継続され、個人戦のみ行われてきたが、今大会で2013年以来9年ぶりとなる団体戦が復活。観戦可能となった保護者が見守る中、両校各5人で勝敗を決する試合が行われた。結果は4対1で釜石が勝利。地区予選を経ての県大会出場を決めた。
9年ぶりに団体戦が行われた柔道競技。選手、関係者の喜びもひとしお=釜石中格技場
柔道会場は本年度中総体から保護者観戦が可能に
釜石中柔道部の野嶋晏慈(あんじ)主将(2年)は「みんなで戦う団体戦は楽しい。勝てたので満足」と充実の表情。部員数が少ないことで「自分と同じ階級(60キロ級)の練習相手がいなかったりと苦労する部分もある」が、県大会に向けさらなる精進を誓う。「前回は1回戦負けで終わってしまったので、今回は2回戦に進めるよう頑張る」と意気込んだ。
剣道女子、白熱の個人戦。剣道競技も釜石、大槌2校のみが参加=釜石中体育館
バレーボール女子は5校によるトーナメント戦が行われた。圧倒的強さを見せたのは釜石東。小学生から競技を継続する主力選手を中心に、強烈なサーブで相手チームを翻弄(ほんろう)。攻守でその実力が光った。小林夏穂主将(2年)は「新人戦に向け、サーブカットとサーブを強化してきた。スパイクの速攻もいいチャレンジができている」と自信をのぞかせた。堂々の優勝を果たし、県大会ベスト8を目標に掲げた。
バレーボール女子準決勝・釜石東―甲子は2-0で釜石東(青)が勝利
バドミントンは鵜住居町の市民体育館が会場。6月の中総体同競技は、3月に発生した地震の影響で同館が臨時休館中だったため、市内2中学校の体育館で男女分散開催。修繕工事が終わり今月から利用可能となったことから、会場を戻しての開催となった。参加人数が多いため、2階観客席は生徒と保護者エリアをきっちり分け、学校単位で割り当て。不要な接触を極力避け、競技の合間の換気も徹底した。
バドミントン競技は今月1日から利用が再開された市民体育館で実施
卓球男子の最終試合は全参加者が見守る中で開催
釜石大槌地区の代表が出場する県大会は、前期が10月15、16日(バスケットボール、軟式野球、ソフトテニス、サッカー)、後期が11月19、20日(バレーボール、卓球、バドミントン、剣道、柔道は20日のみ)に県内各会場で開催される。
今大会各競技の結果は大会成績一覧表の通り。地区予選がなかった競技の県大会出場チームは、▽サッカー/釜石東、▽バレーボール男子/釜石・吉里吉里合同、▽剣道男子/釜石。
釜石新聞NewS
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