釜石SW 格上・三重に1点差の惜敗 開幕戦からの成長ぶり表す
ラグビーリーグワン2部第9節 釜石シーウェイブス対三重ホンダヒート=2日
NTTジャパンラグビーリーグワン2部第9節、釜石シーウェイブス(SW)RFC対三重ホンダヒート戦は2日、釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムで行われた。格上・三重との2戦目をホームで迎えた釜石。地元ファンらに勝利を―と果敢に挑んだが、17-18(前半17-10)、1点差で惜しくも敗れた。1勝8敗勝ち点7で5位。レギュラー最終戦の10日は、同スタジアムで花園近鉄ライナーズと対戦する。
前半、7点差で三重を追う釜石は36分、キックの蹴り合いから敵陣に入ると、SOブレット・キャメロンが相手2人を引きつけ、ナンバー8サム・ヘンウッドに絶妙なパス。サポートしていたフランカー河野良太にボールが渡り、三重ディフェンスを退け、走り切った河野が左中間にトライ。キャメロンのゴールも決まり、10-10と同点に追いついた。
前半36分、釜石SWの河野良太(中央)が追いかける三重の選手を振り切って走り抜きトライ
釜石SWの今試合初トライを喜ぶ地元ファンら
ロスタイムに入ると同時に、釜石は敵陣ゴール前のラインアウトから素早い攻撃。モールから河野が出したボールをヘンウッドがキャッチし、鋭く切り込んだCTBヘルダス・ファンデルボルトにパス。そのまま、抜け出したファンデルボルトがトライを決め(ゴール成功)、17-10で前半を折り返した。
前半40分、釜石SWのヘルダス・ファンデルボルト(中央)が勝ち越しのトライを決め逆転
前半終了間際、ハイタックルでイエローカードが出された三重は1人少ない状態で後半のキックオフ。この間に追加点をあげたい釜石だったが、反則が多く得点まで至らない。三重は後半22分にトライ(ゴール失敗)、28分にPGを奪い、釜石は17-18と逆転を許した。
最後のチャンスはロスタイム。三重のオフサイドの反則で、釜石はPGを選択。逆転勝利を狙ったキャメロンのキックは惜しくも右にそれ、ノーサイド。わずか1点差、悔しい敗戦となったが、最後まで力の限り戦った選手にスタンドから健闘をたたえる拍手が送られた。
ホームでの初勝利は果たせなかったが、80分間の激闘に観客から大きな拍手が送られた
開幕戦では三重に24-48で敗れた釜石。接戦に持ち込んだ今回について須田康夫ヘッドコーチ(HC)は「前回の反省点を生かしてゲームを進められた。次のプレーに移動するスピードを意識して挑んだ結果」と手応えを実感。CTB小野航大主将は「勝てなかったが、ポジティブなゲームだったと思う。ただ、後半のペナルティーの多さなどは改善点。もう一度一丸となって強いチームを目指す」と次を見据えた。
「けが人も戻り、ベストメンバーに近い状態になってきている。シーズンを通して選手一人一人の成長も大きい」と須田HC。初先発となったプロップ束田涼太、WTB加賀亮太郎、FB中村良真の3選手のチームへのインパクトも「しっかりやってくれた」とたたえた。
釜石新聞NewS
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