スポーツ振興に尽力33年 吉田千秋さん大臣表彰 市で伝達式


2021/12/25
釜石新聞NewS #スポーツ

スポーツ推進委員功労者表彰を受けた吉田千秋さん(右)

スポーツ推進委員功労者表彰を受けた吉田千秋さん(右)

 

 地域のスポーツ振興に尽力したとして釜石市小佐野町の吉田千秋さん(71)が13日、スポーツ推進委員功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受けた。新型コロナウイルスの影響で表彰式が中止になったことから、野田武則市長から表彰状を受け取った。吉田さんは「33年間の活動が評価されて光栄。仲間や関係者の協力あってこその受賞。体を動かしたり、人と交流することが好きで、委員の活動も楽しみながら続けられる」と喜びを語った。

 

 スポーツ推進委員は、全国の市町村においてスポーツ振興や普及のために住民に対して実技の指導や大会・イベントの準備などを行う行政から委託を受けた非常勤職員。1957年の開始時は「体育指導員」と呼ばれていたが、2011年から「スポーツ推進委員」に名称が変更された。市内では21人が地区ごとに活動。スポーツチャンバラ、スカットボール、安全吹き矢、ボッチャなどニュースポーツの普及、学校PTA行事での指導に取り組んでいる。

 

 同表彰は、長年の功績が顕著な人を文部科学省が表彰するもの。今年は全国で84人が表彰され、県内では吉田さんが唯一の受賞者となった。

 

双葉小で子どもたちに「ボッチャ」の面白さを紹介する吉田さん=2021年2月、釜石市スポーツ推進課提供

双葉小で子どもたちに「ボッチャ」の面白さを紹介する吉田さん=2021年2月、釜石市スポーツ推進課提供

 

甲子公民館で行われた「ボッチャ」の体験会では高齢者の活動を見守った=2021年3月、釜石市スポーツ推進課提供

甲子公民館で行われた「ボッチャ」の体験会では高齢者の活動を見守った=2021年3月、釜石市スポーツ推進課提供

 

 吉田さんは、1988年から同委員として活動。2010年からは同委員協議会の会長を務める。社会人時代にバスケットボールの選手、監督として活躍したことから、同競技の普及に取り組み、今年3月まで市バスケットボール協会副会長として競技人口の拡大や後継者育成に貢献。社会人を対象としたナイターバスケットボールの創設に関わり、連盟会長として現在も運営に尽力する。

 

 スポーツを通じた健康づくりをより頑張りたいと意気込む吉田さん。「みんなで楽しむスポーツの普及が一番大事。外に出て、おしゃべりも楽しみながら健康寿命を延ばすような取り組みを続け、コミュニティーづくりにつなげたい」と思い描いている。

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