心を一つに10人が感謝の演奏~釜石商工高吹奏楽部2年ぶりの定演~
2年ぶりに演奏会を開いた釜石商工高吹奏楽部
釜石商工高吹奏楽部(佐藤諒華部長、8人)は7月25日、釜石市大町の市民ホールTETTOで第3回定期演奏会を開いた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年度は中止したため2年ぶりの開催。顧問の教諭2人も演奏に加わり、持てる力を発揮。支えてくれた仲間や家族への感謝を込め演奏した。
「Unite Our Sounds~笑顔と感謝を届けよう~」をテーマに掲げ、1部は滝廉太郎の「花」をアレンジした「花のプロセッショナル」で幕開け。今年の吹奏楽コンクールで演奏した「ふたつの伝承歌」へと続いた。2、3年生5人は、昨年のアンサンブルコンテストで発表した管楽五重奏「未だ見ぬ景色へ続く道」を披露した。
2・3年生は管楽五重奏でコンテスト出場曲を披露
2部は虎舞委員会が出演。ステージを盛り上げた
2部は同校虎舞委員会が友情出演。演目「跳ね虎」を舞い、昨年度の全国高校総合文化祭にWeb出場した際の映像を見せながら、虎舞の由来や演目について解説した。最終3部はポップスステージ。テレビドラマや映画の主題歌、アニメ曲メドレーなど7曲をソロを交えて聞かせた。ネット配信で人気に火がついたYOASOBIの「夜に駆ける」など難曲にも挑戦。ブラスサウンドならではの心地良い音の響きで楽しませた。
人気の曲を集め、楽しませたポップスステージ
部員のソロにも注目!カジュアルな雰囲気の第3部
同部は本年度、1年生3人、2年生2人、3年生3人で活動する。少人数、コロナ禍と活動にはさまざまな苦労も伴ったが、演奏会に向けては1人1人が自分の役割を全うし、プログラム構成からステージ演出まで生徒主体で取り組んだ。
佐藤部長(3年)は高校から吹奏楽を始め、1年時に副部長を任された。自らの演奏技術向上、リーダーシップに大きなプレッシャーを感じ、部長として迎える本演奏会に向けても「正直逃げ出したい」と思う時があったという。それでも頑張ってこられたのは、部員の協力や支えがあったから。「何とか最後まで乗り切れた。失敗もしたが、まとまった演奏ができたと思う」。後輩たちには「失敗を恐れず、仲間を信じてやり切ることを大事にしてほしい」と願った。
顧問の太田柚子教諭(27)は「準備段階から生徒の自主性が随所に光った。生徒会や虎舞委員会、家族の協力もあって初めて成立した演奏会。周りに助けられて自分たちも頑張れたという経験は、今後の人生にも生かされるのでは」と話した。
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