唐丹っ子の元気を発信!~小・中合同運動会で73人が躍動~


2021/05/29
釜石新聞NewS #文化・教育

堂々の入場行進で唐丹小・中合同運動会が開幕

堂々の入場行進で唐丹小・中合同運動会が開幕

 

 釜石市の唐丹小(柏﨑裕之校長、児童57人)、唐丹中(八木稔和校長、生徒16人)の合同運動会は25日、両校の校庭で開かれた。22日に実施予定だったが、雨で2度延期され、晴天に恵まれたこの日、ようやく開催にこぎつけた。児童、生徒が力を合わせ、〝唐丹っ子〟魂を発揮する姿に、見守った保護者から盛んな拍手が送られた。

 

最後まであきらめない子どもたちに拍手を送る保護者

最後まであきらめない子どもたちに拍手を送る保護者

 

 2011年の東日本大震災で被災した両校は、地域復興の原動力とするべく、以降の運動会を「唐丹復興運動会」として開催。一般住民も参加し、交流を深める形で回を重ねてきたが、昨年来の新型コロナウイルス感染拡大により、今年も住民参加は見送られた。児童、生徒らは競技時以外のマスク着用、種目の合間の手指消毒など感染防止対策を徹底して運動会に臨んだ。

 

 児童・生徒全73人を赤組、白組に分けた対抗戦。応援合戦を含む15のプログラムが用意された。定番の徒競走やリレーなどに加え、唐丹小・中独自のアイデア競技も。中学生はゴム跳び、たが回し、竹馬など昔の遊びを取り入れたレースや3人が2つのボールを体ではさみ、先頭が触角付きヘルメットをかぶって走る「昆虫レース」、小学校高学年は2人で運ぶ長いポールを後続が次々に飛び越える「唐丹タイフーン」で躍動した。14年から取り組む小・中合同競技「唐丹っ子なかよしリレー」は、コロナ対応の新メニューを中学生が考案した。元気全開のダンスや迫力のソーランは大きな感動を呼んだ。

 

ユーモラスな姿で楽しませた中学生の「昆虫レース」

ユーモラスな姿で楽しませた中学生の「昆虫レース」

 

「唐丹タイフーン」には6年生の保護者も参戦

「唐丹タイフーン」には6年生の保護者も参戦

 

小・中が力を合わせた「唐丹っ子なかよしリレー」

小・中が力を合わせた「唐丹っ子なかよしリレー」

 

 初めての運動会となった長山未咲さん(小1)は「一番楽しかったのは、嵐の〝ハピネス〟のダンス。いっぱい練習した」と満足げ。姉の未來さん(小3)は「雨でなかなかできなかったけど、今日できてうれしい。赤組が勝てるよう最後まで頑張る」と意気込んだ。開催中は中学生のリーダーシップが光った。村上颯人君(中3)は「最高学年として下級生を引っ張り、運動会を成功させることができた。仲間の頑張りに自分も刺激を受ける。今後も大きな高みを目指したい」と、中学最後の1年を見据えた。

 

小学校低学年は「ハピネス」のダンスで笑顔満開

小学校低学年は「ハピネス」のダンスで笑顔満開

 

 本年度、同小に赴任した柏﨑校長(53)は「今まで見た中でナンバーワンの運動会。小・中一貫教育的な素晴らしさがある」と感激。震災後、同じ敷地内で児童館から中学校までが学ぶ同地域の教育環境に触れ、「憧れの姿を示してくれる中学生が身近にいることは大きい。小学生も児童館の子たちも今日の姿を見て、将来、自分もと思いを強くしたと思う」と話し、児童らの今後の成長に期待を寄せた。

 

 全員が持てる力を発揮し、みんなで創り上げた運動会。結果は赤、白同点で両組優勝となった。最後は互いの健闘をたたえてエール交換。児童、生徒らは充実感をにじませ、11回目の復興運動会を終えた。

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