2年ぶりの晴れ舞台で躍動~県高総体開幕~釜石では柔道とボクシング
コロナ対策で選手らは2階観客席で開会式に臨んだ
第73回岩手県高等学校総合体育大会(県高総体)は20日に開幕した。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年度の大会は中止されたため、2年ぶりの開催。釜石市は柔道とボクシングの競技会場となり、柔道は21日から23日まで、鵜住居町の釜石市民体育館で行われた。ボクシングは27日から30日まで、甲子町の釜石高体育館で行われる。
本年度の県高総体は、例年各校が集まり、にぎやかな応援合戦を繰り広げる総合開会式を中止。競技は無観客で行い、各会場とも手指消毒や競技時以外のマスク着用、声を出しての応援禁止などコロナ対策を徹底し、感染防止に努めた。
声援の代わりに拍手で仲間を鼓舞する。コロナ禍ならではの大会風景
柔道競技には県内各校から約500人が参加。開会式は、選手が地区ごとに指定された2階観客席に座ったまま行われ、一斉移動などによる感染リスクを避けた。県高等学校体育連盟柔道専門部の齋藤哲裕部長があいさつ。「健康や安全のありがたさ、試合ができる喜びをこれほどにかみしめる高総体は今までなかったかもしれない。稽古、実践不足もあろうが、今できる最大限の力を発揮してほしい」と述べた。
開催市から晴山真澄副市長が出席し、野田武則市長の祝辞を代読。「今後の沿岸地区での各種スポーツ大会開催へ大きなはずみとなる。昨年10月には、当館で県高校柔道新人大会も開かれた。選手には慣れた環境でもある。緊張せず、悔いの残らないよう精いっぱい頑張ってほしい」と激励した。
館内には4つの試合場が設けられた。初日は団体試合が行われ、男子31校、女子19校がそれぞれトーナメントで優勝を競い合った。声援は送れなかったものの、各チームは味方の技が決まると拍手でたたえ、静かに勝利への闘志を燃やした。館内は常時換気され、数試合ごとに畳の消毒も行われた。2日目、3日目は階級別の個人試合で、釜石・大槌地区からは大槌高の2選手が出場した。
大会は女子団体試合からスタート。これまで培った技と力で勝利への執念を燃やす
5人で戦う男子の団体試合。一人一人が持てる力を発揮し、チーム一丸となって優勝を目指す
盛岡北高の水沼勝生主将(3年)は「今年も大会が出来ないかもと思っていたので、試合ができるのは本当にうれしい。この1年はマスクをつけて練習するなど大変だった。家族が見に来られないのは残念だが、いい報告ができるよう頑張りたい」と意気込んだ。
高総体柔道競技の東北大会は6月26日から山形県酒田市で、全国大会(インターハイ)は8月8日から長野県長野市で開催される予定。
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