「青い海を未来に残そう」と、ごみ拾いに励む環境ネットワークのメンバーら

愛の浜で清掃キャンペーン〜「秋の海ごみゼロウィーク」かまいし環境ネットワーク

「青い海を未来に残そう」と、ごみ拾いに励む環境ネットワークのメンバーら

「青い海を未来に残そう」と、ごみ拾いに励む環境ネットワークのメンバーら

 

「秋の海ごみゼロウィーク」(環境省、日本財団主催)の全国一斉清掃キャンペーンが12日から19日まで展開された。世界的な海洋ごみ問題への理解促進と環境保全意識の啓発を図る狙い。釜石市内では19日、市民グループ「かまいし環境ネットワーク」(加藤直子代表、15人)が両石町水海の愛の浜でごみ拾いを行い、海へのごみの流出防止をアピールした。

 

 同ウィークは、例年5月30日(ごみゼロの日)から6月8日(世界海洋デー)前後までを設定。海岸を中心とした清掃活動を国民に呼び掛けているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春の実施は見送られていた。

 

 初めての参加を計画していた同ネットワークは、初日の12日に活動予定だったが、雨天のため1週間延期。同じく12日に県主催のイベントで根浜海岸清掃を行う予定だった沿岸広域振興局保健福祉環境部の職員5人がボランティアで加わり、総勢16人で愛の浜のごみ拾いに取り組んだ。

 

 参加者は浜辺に散らばり、30分余り活動。レジャー客が残していった空き缶・瓶、ペットボトル、ビニール類、コロナ下ならではのマスクごみのほか、海流に乗って漂着したと見られる汚れた発砲スチロールや洗剤容器なども回収した。

 

 同所は背後に緑地公園が広がり、海水浴や子どもたちの野外活動などで古くから市民に親しまれる場所。残暑に見舞われたこの日も、波打ち際で遊ぶ親子連れの姿が見られ、ごみの持ち帰りを広くPRする機会となった。

 

 海に流出するごみの約8割は陸(街)由来とされ、一度海に流出したごみを回収するのは非常に困難。加藤代表は活動前のあいさつで、海外の浜辺に打ち上げられたミンククジラの死骸を解剖したところ、胃の中に大量のプラスチック、ビニールごみが詰まっていたという事例を紹介。「海がどんなに汚れているかを再認識した。市内の海岸でも大量の漂着ごみを目にしている。地球のために役立つことを自分たちもやっていけたら」と話した。

 

 同活動時には、参加者が何か青い物を身に着けることを推奨。この日はメンバーから寄付された青いタオルやマスクを着用し、「青い海を未来へ」という願いを発信した。

復興釜石新聞

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