すべらせない”砂” 今年も配布、JR釜石駅
受験のお守りにと、釜石駅で配布している「すべらせない砂」
釜石市鈴子町のJR釜石駅(角谷公博駅長)で、線路の「滑り止め」用の砂に合格祈願を込めた「すべらせない砂」を配布している。同駅改札前にある神社を模した配布コーナーで、自由に入手できる。配布は3月中旬ごろまで。
砂は本来、落ち葉で車輪が空転するのを防ぐためレールにまかれるもの。同駅では験担ぎにと、受験シーズンに合わせて受験生への応援グッズとして配布している。市内の神社でおはらいし、合格特急券「釜石駅から合格駅ゆき」と書かれた片道切符とともに袋詰めした。
砂をもらうために訪れる人も多いといい、今年は1500個を用意。入社2年目という窓口担当の小林諭さん(25)は「全駅員が真心を込めて作りました。気休めのお守りになれば。努力は報われると思うので、平常心で落ち着いて戦ってほしい」と受験生にエールを送る。
砂の配布と合わせて同駅では、絵馬風メッセージシートに今年の決意や目標、願いを書くスペースも設けている。早速書き込まれた絵馬には復興や一年の幸せといった願い事や、「立派な大人になって帰ってきます」との決意も。小林さんら若い駅員の発想を取り入れた取り組みで、「駅に足を運んでもらえるよう、楽しくなることを考えた。新しい年への思いを書きに来てほしい」と呼びかけている。
(復興釜石新聞 2016年1月16日発行 第453号より)
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