ガレキ処理で観光大臣表彰、産業振興釜石事業所 金属くず99%再資源化


2015/12/22
復興釜石新聞アーカイブ #産業・経済

産業振興釜石事業所

環境大臣表彰受賞を野田市長に報告した産業振興釜石事業所の青山所長(中)

 

 東日本大震災で発生したガレキの中の金属くずを独自に考案した処理法で再資源化し、最終処分量の削減に取り組んだ産業振興釜石事業所(青山隆一所長)は本年度の循環型社会形成推進功労者として環境大臣表彰を受け、9日、野田武則市長に受賞を報告した。

 

 同表彰を受けたのは全国の13社で、本県は2社、震災被災地では同事業所の1社だけ。表彰式は11月21日に福井市で開かれた第10回3R推進全国大会(環境省、福井県など主催)で行われ、西川環境副大臣から青山所長に表彰状が授与された。

 

 同事業所は新日鉄住金釜石製鉄所構内で約200人の従業員が鋼材加工や鉄スクラップ事業などに当たっている。震災のガレキ処理事業では新たに約20人を雇用し、今年10月までに処理した約5万8800トンの金属くずのうち99・1%(5万8300トン)を再資源化した。これは県内で発生した金属くずの約40%に当たる。

 

 市長室を訪れた青山所長は「釜石で長く手掛けてきた鉄スクラップ事業などの積み重ねで、ガレキ中の金属くずの最適な加工選別処理法を独自に考案することができた。雇用面でも復興に貢献できた。今後は、この技術をよそでも活用できるよう発信していきたい」と受賞を報告。

 

 野田市長は「震災発生直後はガレキの山をどう処理するか頭を痛めたが、処理業者に蓄積されたノウハウが早期処理につながった。その実績に敬意を表し、すばらしい受賞を今後につなげたい」と同事業所の取り組みをたたえた。

 

(復興釜石新聞 2015年12月12日発行 第444号より)

 

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