農林水産物がずらり!釜石の街なかで「軽トラ市」にぎわう 生産者と消費者が交流

野菜がずらりと並んだ「かまいし軽トラ市」に人だかり
軽トラックの荷台を売り場に見立てて地場産品を販売する「かまいし軽トラ市」が13日、釜石市大町の市民ホールTETTO前広場で開かれた。新鮮な農産物や加工品、雑貨などを売る農家や生産者、産直、福祉団体など、市内から17店が出店。楽しみにしていた大勢の人でにぎわった。
地産地消や生産者の販路確保、消費者との交流づくりなどを目的に、釜石市水産農林課が主催する。2020年度にスタートし、7年目。今年度2回目の開催との位置づけだが、実は今期初。7月に予定されていた初回は天候不良で中止となった。

品定めをらくに!軽トラの荷台を上手に活用して野菜を陳列
今回は新鮮野菜を荷台いっぱいに広げる農家、種類豊富な売り物をテーブルに並べる生産者グループのほか、木工品、海産物、手作り雑貨、弁当や総菜などを販売する店舗が集結。軽食を提供するキッチンカーも乗りつけた。

おいしい旬がやってきた!リンゴを買い求める人たち

木工品を販売したり、焼きたて・揚げたてを提供するブースも
「安いよ」「採れたてだよ」「ハイ、ラスト1個」。購買意欲をかき立てる元気な呼び込みで人の流れをつかんだのは、唐丹町荒川で月に数度産直をオープンさせる「五葉ファーム」の面々。カボチャやサツマイモ、ナス、トマトなど畑で育てたもの、クリやクルミといった自然の恵みを売り出した。

五葉ファームのブースは明るく元気なかけ声も売り
「4軒8人がそれぞれ趣味で野菜を育てているから、集まると多彩になる」と代表の久保正春さん(74)。軽トラ市への出店は3年目になるといい、「作ったものが売れる喜びをじかに感じられる場。次はこれに挑戦しようと意欲が出る。数も種類もどんどん増えていくと思うから、楽しみにして」とニヤリと笑った。猟師として山に入っており、シカの角やクマの爪を使った加工品も販売した。
初出店した「AGUru hakozaki(あぐる はこざき)」は、箱崎町のビニールハウスで育てるイチゴを使ったスイーツやドリンクをその場でつくって販売した。品種は「夏のしずく」。冷涼な地域でも育ち、生産量が落ち込む6~11月の端境期に収穫できる。糖度と酸度がともに高く、ケーキなどに向いているという。

初出店の「AGUru hakozaki」はイチゴの加工品を販売

釜石産イチゴをPRする菊池隼さん(左)と松田知也さん
もともと町内で薪(まき)づくりを通じた就労、福祉支援を行ってきた一般社団法人「ゴジョる」が昨年12月に新たに立ち上げた農業分野の取り組み。薪づくりで出た端材で炭をつくる際の廃熱を活用してイチゴを栽培する。
同法人代表理事の菊池隼さん(48)、市地域おこし協力隊の松田知也さん(27)が中心となって活動。メニューの開発や調理も2人でこなし、「対面販売は消費者の声、反響を実感できて楽しい」と笑顔を重ねる。6次産業化、新産業を生み出す試みは始まったばかり。「地域の中で循環できる仕組みを知ってもらえるよう挑戦を続けたい」と力を込めた。

おいしいものと出合い、人との交流を楽しむ場は笑顔がいっぱい
来場者は会場内を回りながら好みの商品を買い求めた。会場ではスタンプラリーも行われ、景品交換は長い列ができた。嬉石町の伊藤寿美さん(9)は「イチゴのおいしいジュースがあった。ピーマン釣りも楽しかった」と満喫。母親の慶美さん(31)は「目移りしちゃう。安く買えるのもいい。また来たい」と笑顔で会場を後にした。

街なか開催の軽トラ市は大勢の人でにぎわった
昨年度の軽トラ市は4回開催し、過去最多の1万1247人が来場(平均415人)した。1回の出店者数は平均14団体で、こちらも年々増えている。「隊長」として会場の様子を見守る市水産農林課主任の木川田琢磨さん(34)は「釜石らしい農業イベントとして市民に定着し、楽しみにしてくれているのが感じられる。出店者も売れると捉えているようで、たくさん出してくれる。野菜以外のものも多くあり、街なかの来やすい場所での開催も好意的な受け止めにつながっているようだ」と話した。
釜石産のよさをPRする場、生産者と消費者の交流の機会となる軽トラ市はこの後も続く。次回は10月10日午前10時から、今回と同じ会場で開催。11月21、22日には「釜石まんぷくフェス」との同時開催(鈴子町周辺)を予定する。

釜石新聞NewS
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