スタートから20年 人気衰えぬ魚のつかみどり 甲子・松倉地区住民つなぐ夏行事 今年も

スタートの合図で特設いけすに足を踏み入れる子ども=松倉町内会行事「魚のつかみどり」
釜石市甲子町松倉地区で続けられる夏の恒例行事、魚のつかみどりが今年も行われた。地域自慢の清流、甲子川で夏休みの楽しい思い出をと、松倉町内会(佐野賢治会長)が2006年に始めた催しは今年で丸20年。幅広い世代が交流を深める人気イベントとして定着している。今回も親子連れを中心に約90人が集まり、特設いけすで泳ぎ回る川魚と格闘しながら弾ける笑顔を見せた。
例年、7月最終週の週末に開催している同行事。今年は当初、7月25日に予定していたが、雨天で2週にわたり延期を余儀なくされ、天候が回復した8月8日にやっと実現した。県立釜石高裏の松倉橋下の河川敷には、この日を待ちわびていた地域の子どもらが元気に顔をそろえた。佐野会長が参加者を歓迎。町内会が用意した飲み物を配り、熱中症への対策を呼びかけた。
網を張って作った特設いけすに放たれたのは、両石町の千丈ヶ滝養魚場から購入したヤマメ、イワナ、ニジマス計約400匹。幼児から年代ごとに分かれて川に入り、生魚のつかみどりに挑戦した。小学校中学年までは15分、同高学年以上は10分の時間が設けられ、1人3匹とれたら終了。子どもたちは素早く泳ぎ回る魚と格闘し、いけすの端に追い込んだ魚を両手でぎゅっとつかむと、ビニール袋を持つ家族のもとに“今晩のおかず”を届けた。

幼児は父母らと一緒に挑戦。うまくつかまえられるかな?

いけすの中の魚に視線が注がれる。どの辺をねらう?

水の中にそーっと手を伸ばしタイミングを見計らってぎゅっ! とった魚は家族が持つビニール袋にIN

「とったよ!」。食べごたえがありそうな大物に笑顔を広げる
同行事では帰省した人たちや地区外の友人を誘っての参加も歓迎する。4年前まで祖父がいる松倉に暮らしていた佐藤うたさん(17)、雅久さん(15)、ほのさん(10)きょうだいは小佐野町に移住後も同行事に参加。ほのさんは「毎年来ているけど、今日は天気も晴れてすごく楽しめた。絵日記にも書きたい」とにっこり。兄雅久さんは「夏休み期間でなかなか会えない友だちや地域の人とも関わりを持てるいい行事。魚をつかむのも慣れてきた」と難なく3匹をゲット。幼児期から参加する姉うたさんは「松倉は自然が豊かだし、地域行事もたくさんあるので楽しい」と古里愛をにじませる。計9匹の獲物は「家族で分け合って食べたい。みんな大食いなので、すぐなくなっちゃうかも」と笑った。

ベテラン?のお姉さんたちがいけすの周りでコツを伝授。頼もしい応援団!

きょうだいで夏の思い出づくり。魚のつかみどりは何回やっても楽しい!

太ももまで水に漬かり、魚の様子をうかがう(写真右)。生きのいい魚におっかなびっくり。逃がさないように袋の中へ(同左)

女性陣も頑張りました!年齢、性別関係なく楽しめるつかみどり
地元在住の小学生、小笠原旦晃さん(7)は3回目のつかみどり。「魚が暴れて怖かったけど、自分で3匹とれた。食べるの、楽しみ」と満足げ。この日は都合がつかず参加できなかったが、いつもは姉2人も参加。父将太さん(41)は「毎年、子どもたちが楽しませてもらっている。生きた魚をつかまえるのは新鮮な経験。自然と触れ合う機会を大事にしたいので、こういう場があるのは非常に助かる」と喜んだ。
松倉地区には甲子小PTAが組織する北松倉、南松倉両こども会があり、町内会と連携。魚のつかみどりなどの地区行事も共催事業として実施しており、住民同士が世代を超えて交流できる機会を増やしている。佐野町内会長は「ここまで続けてこられたのは、こども会PTAの皆さんの協力があってこそ。町内会役員も高齢化する中で、子育て世代のお父さん、お母さん方が力を発揮してくれるのは大変ありがたい。子どもたちが楽しみにしている行事なので、世代交代しながら何とか今後も続けていければ」と願う。

豊かな自然が残る甲子川。この日は大人の見守りで水遊びも楽しんだ

釜石新聞NewS
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