釜石地方森林組合「大槌町林野火災相談室」開設中 被災した山林所有者の不安軽減へ対応


2026/05/22
釜石新聞NewS #地域

大槌町の2地区で発生した林野火災の被災状況を話す釜石地方森林組合の高橋幸男参事

大槌町の2地区で発生した林野火災の被災状況を話す釜石地方森林組合の高橋幸男参事

 
 釜石市と大槌町の山林所有者が加入する釜石地方森林組合(野田武則代表理事組合長、組合員1616人)は、4月22日に大槌町で発生した林野火災への対応として、被災した所有者らの相談を受け付けている。同市片岸町の組合事務所に相談室を開設。所有林の復旧に向けた手続きや被災の有無など、組合が把握する情報を提供し、所有者の不安軽減につなげたいとしている。組合員以外の相談も受け付けており、「まずは電話で問い合わせを」と呼びかける。同組合の電話番号は0193・28・4244。
 
「大槌町林野火災相談室」を開設している釜石地方森林組合の事務所(釜石市片岸町)

「大槌町林野火災相談室」を開設している釜石地方森林組合の事務所(釜石市片岸町)

 
 大槌町の林野火災は、小鎚、吉里吉里の2地区で発生し、焼損面積は約1600ヘクタールに及ぶとみられる。これは昨年2月に本県大船渡市で発生した林野火災(3370ヘクタール)に次ぐ、平成以降で国内2番目の被害規模。同組合の高橋幸男参事によると、被災したエリアは全体でみると民有林(町有、私有など)が多いという。私有林は広葉樹が多く人工林率は低めだが、「吉里吉里地区では、収入になる伐採時期を迎えた木が多く焼け、伐採後、新たに植林したばかりの木も被害を受けた」。
 
火災で焼けた大槌町吉里吉里地区の山林。葉が茶色になった木々が見える

火災で焼けた大槌町吉里吉里地区の山林。葉が茶色になった木々が見える

 
焼けて幹が黒く焦げたスギ林=小鎚地区(写真提供:釜石地方森林組合)

焼けて幹が黒く焦げたスギ林=小鎚地区(写真提供:釜石地方森林組合)

 
地表部から上部まで火に包まれたとみられる木々も=小鎚地区(写真提供:釜石地方森林組合)

地表部から上部まで火に包まれたとみられる木々も=小鎚地区(写真提供:釜石地方森林組合)

 
 民有林の復旧に向け、県、町、同組合は20日から焼損面積の確定や被災木(人工林)のデータ取得のための現地調査を始めた。期間は5月末までを見込む。高橋参事は「国土調査が終わっていないため、所有地の境界が明確でない場所がある。被災の有無や復旧の進め方など不安を抱える所有者のために、組合員に限らず、できるだけ相談に応じたい」と話す。
 
 組合による相談室は5月7日に設置。これまでに組合員以外の所有者を含め7件の相談があり、組合の保険手続きや復旧に対する助成の有無、「被災しているかもしれないが、どうすれば?」など、さまざまな相談が寄せられている。
 
組合では森林資源管理図(林相図)で被災した組合員らの特定を進めている

組合では森林資源管理図(林相図)で被災した組合員らの特定を進めている

 
 同火災が「局地激甚災害」指定を受けられれば、災害復旧事業に対する国の補助割合が通常より上乗せされる。高橋参事は「知らずに事業の申請が終わってしまうことのないよう、組合が知り得た情報は適時、所有者にお伝えしたい。正しく情報を得て考えをまとめ、方向性を決められるようなお手伝いができれば」と話す。今回の被災エリアは同組合員以外の所有が多いとみられる。被害規模が大きいため、復旧には長い期間を要するものと考えられ、組合では同災害指定の期限後も見据えた対応をしていく構え。「出前相談会」にも応じていて、希望する場合は組合に問い合わせてほしいとのこと。

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