探る!一緒にできること 釜石市長と市民「ざっくばらんに」車座トーク 協働まちづくり推進


2026/05/21
釜石新聞NewS #地域

釜石市の小野共市長と市民が直接対話する「車座トーク」=19日

釜石市の小野共市長と市民が直接対話する「車座トーク」=19日

 
 釜石市は市民参加のまちづくりを推進するため、小野共市長が市民の声を直接聞く「市長と話そう!車座トーク」を始めた。19日夕、本庁地区(新浜町~駒木町)の住民を対象に初開催。住みやすい地域づくりを考える15人が参加し、困り事や解決へのアイデア、熱い思いを伝えた。小野市長は「地域の現状を知り、行政が一緒にできることは何かを考える時間になった」と好感触を実感。この日を皮切りに、7月まで各地区で順次開催する。
 
 車座トークは、小野市長の発案。「市民参加の協働によるまちづくり」を進めるため、地域に出向いて市民と対話し地域課題を把握するとともに、これからのまちづくりを考えるのを狙いにする。これまでも地域会議や市政懇談会など市民の意見を聞く機会は設けているが、開催に当たってはテーマが定まっている場合がほとんど。市の施策を伝えるのが主で、参加者からは「市長の考えをもっと聞きたい」などの声が寄せられていたという。小野市長も市民との距離を縮め「ざっくばらんに話したい」と考えており、車座トークを実践した。
 
 会場もこれまでとは違った場所を選んだ。初回は同市浜町にある企業の研修などを受け入れる人材育成拠点「ねまるポート」で開催。集まった市民に向かい、小野市長は、4月下旬に発生した大槌町の大規模山林火災への市職員派遣などの対応や、市長選で掲げた公約の実現に向けた動きを説明した。
 
市政のかじ取り役を担う小野市長が率直に思いを話す

市政のかじ取り役を担う小野市長が率直に思いを話す

 
 公約に関し▽県立釜石病院の新築とリハビリセンターの設置▽公共ふ頭の拡張▽三陸道釜石両石インターチェンジのフルインター化―の3点を挙げ、「地方の経済状況は厳しくなるが、付け焼き刃的ではない財政支援が必要。それは社会資本を整えること、商圏を拡大することだ」と強調。実現の手応えを得るもの、めどの見当も定まらないものもあるが、国や県などに対し繰り返し働きかける考えを明かした。
 
 市政への理解を深めてもらった後、「対話型まちづくり」に向けたトークがスタート。浜町や東前町の住民たちは高齢化する地域の状況を改めて伝えたうえで、2階にある集会所の利用のしやすさを考慮した修繕への支援、住民任せとなっている市有地の市による適正管理などを求めた。千鳥町で子育て世帯の居場所づくりに取り組む女性は市が進める子育て支援策の満足度を上げるための取り組みについて質問。子ども食堂の実施を検討していたり、空き家の活用のアイデアを出す人もいた。
 
「市長に会って直接話をしたかった」と思いを伝える参加者

「市長に会って直接話をしたかった」と思いを伝える参加者

 
 クマ出没に関し、追い払いのための爆竹使用に当たっての悩みを明かす人も。火花が散ることで山火事につながる可能性もあり、「代替策を教えて」と切実に訴えた。小野市長は、市街地への侵入を早期に察知するAI(人工知能)カメラを紹介。先行する花巻市の事例を調べているところだと話し、「クマ対策は県からの予算も付きやすい」と何かしらの手を打つ考えを示した。
 
 本町地区は東日本大震災の津波で被害を受けた地域。早めの生活再建にと地区外に転居した人もいて、「子どもたちの声が少なくなった。うるさいけど、やっぱり声があるのはいいね」と寂しそうに語り合う場面もあった。住み慣れた地区をよりよい地域にとできる範囲で取り組む浜町の50代女性は「地域の人がどんなことを話すか、興味本位で参加。人が集まればいろんな思いを聞けるし、要望できるのもいい」と歓迎した。
 
 トークが盛り上がり、予定時間を少し延長。小野市長は「(市政懇談会など)これまでとは違った顔ぶれ、発言していなかった皆さんが集まってくれた」と振り返り、「マイクを通した言葉ではなく、より近くで考えや思いを伝えられた。参加者同士、横断的なクロストークみたいになったのもよかった」と手応えを実感。「自分たちのまちを自分たちでつくり上げていくことを考える機会になったらいい」と、次の開催地へ気持ちを向けた。
 
「市民との距離を近く」「広く声を」と実施される車座トーク

「市民との距離を近く」「広く声を」と実施される車座トーク

 
 今後の車座トークの日程は次の通り。時間はいずれも午後6時~1時間程度。
【5月】
◆21日(木)中妻地区/昭和園クラブハウス◆26日(火)鵜住居地区/川目集会所◆29日(金)小佐野地区/上小川・中小川集会所
【6月】
◆1日(月)松原・平田地区/上平田集会所◆3日(水)栗橋地区/さんあいセンター◆30日(火)甲子地区/洞関地区コミュニティ消防センター
【7月】
◆3日(金)唐丹地区/本郷地区コミュニティ消防センター

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