釜石SW 大阪に競り負け 24-28 スクラム安定欠く/SMC 3年目のマッチデースポンサーで盛り上げ

リーグワン2部第8節 日本製鉄釜石シーウェイブス(赤)vsレッドハリケーンズ大阪=15日、釜石鵜住居復興スタジアム
NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は15日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われた第8節でレッドハリケーンズ大阪と対戦し、24-28(前半14-15)で敗れた。ここまで7試合を終え、3勝4敗の勝ち点16で6位。次節は22日、2月に雪の影響で中止となったNECグリーンロケッツ東葛戦(第5節)を柏の葉公園総合競技場(千葉県柏市)で行う。
首位の花園近鉄ライナーズを破った激戦から1週間。スタンドでは試合前から、釜石のリーグワン初連勝を願う「釜石コール」が響いた。相手は2月に14-15の1点差で敗れている大阪。雪辱を期したい釜石は前半4分、FW陣がモールで5メートルライン内に攻め込むと、じりじりとトライラインに迫り、最後はロック、ベンジャミン・ニーニーが先制トライ(ゴール成功、7-0)。大阪に反撃の1トライを食らうも、10分には、釜石キックのボールが相手に当たりこぼれたところをフルバック落和史が拾い前へ。ハーフウェイライン付近でオフロードパスを受けたCTBトンガ モセセが快走し、サポートしていたフランカー、アンガス・フレッチャー、ナンバー8サム・ヘンウッドと素早くつなぎ、2本目のトライ(ゴール成功、14-5)を奪った。その後、大阪のPG、トライで14-15と逆転され、前半を折り返した。

前半4分、トライライン前の攻防からロック、ベンジャミン・ニーニーが飛び込み先制トライ

前半10分、CTBトンガ モセセ(右)から受けたパスをフランカー、アンガス・フレッチャーがすぐさまナンバー8サム・ヘンウッド(左)へつなぐ。ヘンウッドが相手を寄せ付けずトライ
迎えた後半。再リードを狙う釜石は7分、SOミッチェル・ハントがPGをきっちり決め、17-15とした。が…。釜石が波に乗るのを阻止するかのように2分後には大阪が再逆転のトライ。5点差をつけられた。点の取り合いが続く中、釜石に再びのチャンス。21分、釜石ボールのスクラムから出したボールを速い攻撃でつなぎ、最後はヘンウッドがこの日2本目のトライ。難しい角度のゴールキックをハントが見事に決め、24-22とした。しかし、終盤で大阪に2本のPGを許してしまい、24-28で競り負けた。

後半、フルバック阿部竜二のオフロードパスを受けるフランカー河野良太。この後、SH村上陽平からサム・ヘンウッドへつなぐ

後半21分、サム・ヘンウッドが右斜め前方に走り込み、この日2本目のトライ
試合後、釜石のトウタイ・ケフヘッドコーチは「相手のほうがプレーに熱意があった。釜石は元気がなく、気の抜けたような印象」と指摘。反則やエラーが多く、敵陣深くに攻め込んでも得点まで持ち込めない場面があった。勝つために必要という“一貫性”のあるプレー。「前回は良かったが、今回は良くないではいけない」。技術面、メンタル面(マインドセット)ともに「チームに落とし込めるようにしていきたい」と話した。
「悔しい結果になってしまった」と河野良太主将。前回の大阪戦の反省を修正しようと臨んだが、うまくいかなかった。次節に向け、「ディシプリン(規律、自制心)とセットプレーが非常に重要になってくる。エラーを少なくし、自分たちがボールを持つ時間を長くする。アタックの遂行力を上げれば試合も優位に進められる」と改善点を見据えた。

第8節で公式戦通算50キャップを達成したCTBヘルダス・ファンデルヴォルト選手(写真左側)とプロップ山田裕介選手(同右側)
釜石、遠野に工場「SMC」 マッチデースポンサー3年目に 出展ブース 今年も大にぎわい

楽しいアトラクションがいっぱい!SMCの出展ブースは今年も大人気
釜石SWの第8節はチームスポンサーのSMC(髙田芳樹代表取締役社長、本社:東京都中央区)がマッチデースポンサーとなり、自社ブースの出展などで試合会場を盛り上げた。今年で3年目の取り組み。同社は釜石市と遠野市に工場があり、地元雇用の拡大にも貢献。同社にはSWのWTB阿部竜二選手が勤務する。
同社は空気圧制御機器製造で世界首位を誇り、国内6カ所の生産拠点のほか海外にも工場を持つ。空気圧制御機器は圧縮空気の力を使って動く、環境にやさしい機械。自動車をはじめ、さまざまな製品を作る工場生産ラインの自動化に欠かせないものだが、一般の人が目にする機会はほとんどない。会場では同社の機材や製品を応用した楽しいアトラクションが用意され、長蛇の列ができるなど終始にぎわった。

工場で製造する空気圧制御機器を応用した動く輪投げやジャンケンマシンなどを楽しむ来場者

仮設ハウスの中は大勢の人であふれた
昨年、遠野工場の隣接地に完成した同社に各種部品を供給する企業の集積地「遠野サプライヤーパーク」(18社)からは8社が出展。さまざまな技術、製品などを紹介しながら来場者と交流を深めた。釜石市出身の佐々木吏さん(66)は「さすが大企業。SMCの釜石SWに対する応援はチームにとっても心強いと思う。試合会場も盛り上がっていい」と、これから始まる試合を楽しみにした。同社総務部事務課の菅野聖さんは「広く一般の方に向けたイベント出展はあまりないので、当社のことを知ってもらう良い機会。社員にとっても地元チームを盛り上げるとともに、多くの皆さんと交流できてうれしい」と話した。

フォトスポットにはSMCに勤務する阿部竜二選手の等身大パネルも。スティック型応援バルーンもプレゼント

オリジナルデザインのマグボトルは先着1000人にプレゼント>
釜石高「夢団」2週連続で震災伝承活動 “語り部”デビューの1年生も

この日が語り部デビューとなった菊池眞暖さん(釜石高1年)
釜石高の有志でつくる「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」は前節に続き、震災の教訓や防災について伝える語り部活動を行った。1、2年生3人が経験や聞き取りを基に、自身が伝えたいことを3分で語った。
菊池眞暖さん(1年)はラグビー部と“二足のわらじ”で夢団の活動に参加。この日が語り部デビューとなった。震災時、自身は0歳。公務員の両親はしばらく互いの安否が分からぬまま仕事を全う。3週間後、叔母の夫が津波で命を落としたことを知った。記憶がない菊池さんは震災をどこか遠い国の出来事のように感じていたが、「知っておかねば」と思うように。まだ知識不足のため、自分が今言えることとして、「気持ちを言葉にして相手に伝える」「今ある幸せを大切にする」よう呼びかけた。人は当たり前の“明日”がないかもしれないので…。
中学3年時に活動した特設ラグビー部で競技に一目ぼれ。高校入学後、本格的に始めた。2つの活動を結びつける同スタジアムで、卒業まで悔いのない活動を誓う。

SW応援団の吉田有希さん、恒川舞さん(写真左上)、東北応援アイドルグループ「けっぱって東北」(同下)もスタジアムを盛り上げた

釜石新聞NewS
復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム











