地域防災の要 釜石市消防団、出初式で心意気示す きびきびと分列行進、まとい振り
釜石市消防出初式で防火の願いを込めてまとい振り
釜石市消防団(坂本晃団長、団員522人)の2025年消防出初式は13日に行われた。同市大町の市民ホールTETTOの式典では、災害現場で長年活動した功労者を表彰。市中心部で分列行進をし、地域防災の要として心意気を示した。
団員約400人が参加。統監の小野共市長は式辞で、昨年の災害発生状況を振り返り、「8月の台風では床下浸水や土砂崩れなど被害があったが、人的被害はなかった。火災は7件あったが、前年より3件減った。消防団活動のたまもの」と労をねぎらった。また、今年秋には岩手県の総合防災訓練が釜石、大槌地域で実施される予定で、「消防力の充実、強化につながる」と強調。団員の確保など課題もあるが、「市民が安全に、安心して暮らせるまちの実現のため尽力を」と激励した。
永年勤続功労者などの表彰が行われた式典
地域を守る決意を新たにする消防団員ら
永年勤続功労、職務精励などで団員70人を表彰。坂本団長は「近年の災害はいつどこで発生するか分からない。すぐに対応できる体制を維持させなければ。一層、気を引き締めて活動を」と求めた。
式典後は市中心部を分列行進。まとい振りが先陣を切り、ラッパ隊の演奏に合わせ分団ごとに8グループが統監台に立った小野市長に敬礼しながら進んだ。消防ポンプ自動車などの車両38台も続いた。
まとい振りを披露し防火への士気を高める団員たち
団旗を掲げ、表情を引き締めて市中心部を分列行進
消防車両が一堂に見られるパレードは子どもたちに人気
沿道には多くの市民らが並び、姿勢を正して進む団員たちを頼もしそうに見守った。「じぃじ(祖父)ー」と、数人の子どもが団員に駆け寄って手紙を渡す光景も。「いつも守ってくれてありがとう。これからもよろしくって書いた」とはにかんだ。「すごい」「かっこいい」団員たちの姿に、「火遊びしない」と防火を心がける声も聞こえた。
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