釜石SW リーグワン2季目 首脳陣が総括「レギュラーシーズン1勝 悔しい結果に」
釜石新聞NewS
会見で今季を総括する釜石SWの坂下功正総監督(左)ら=17日、市球技場クラブハウス
NTTジャパンラグビーリーグワン2部の釜石シーウェイブス(SW)RFCは17日、今季の総括会見を行った。レギュラーシーズン5位、下位チーム順位決定戦で4位となり、3部との入れ替え戦で2部残留を決めた釜石SW。首脳陣らは、苦しいシーズンながら昨季に比べ得点力が増すなどレベルアップを実感できたことを評価。課題を明確にし、来季につなげる意志を示した。今季で退団する選手11人、スタッフ2人も発表された。
坂下功正総監督はレギュラーシーズン9試合について「結果的に1勝しかできなかったことは非常に悔しい」としながらも、入れ替え戦2試合でチーム力を発揮できたことを評価。応援してくれる大勢の釜石ファンのためにも「もっともっと躍進しなければ。来季に向け、問題点を一つ一つクリアしていきたい」と意を強めた。
須田康夫ヘッドコーチ(HC)は今季の試合内容を「昨季よりしっかり戦えている印象。選手たちも『やれる』という自信がついたと思う」。小野航大主将も「2部のフィジカルレベルへの適応、目指す形のプレーに近づけたという点で手応えはあった」と振り返った。
一方で、失点の多さの原因として挙げられたのがセットプレーの弱さ。スクラムでの押し負け、ラインアウトでのボール獲得ミスなど、好機の場面で「攻撃権を相手に渡してしまったところが一番の要因」と須田HC。「来季はスクラム、ディフェンスともにプレシーズンからしっかりフォーカスして臨みたい」と課題を見据えた。
今季の成果、課題を話す須田康夫ヘッドコーチ(左)、小野航大主将(右)
ホームの釜石鵜住居復興スタジアムでは今季、5試合が行われたが、勝利はかなわなかった。小野主将は「ファンには申し訳ない気持ちでいっぱい。来季こそ勝つ姿、グラウンドに足を運びたいと思ってもらえるようなラグビーをお見せしたい」と意気込んだ。桜庭吉彦ゼネラルマネジャーによると、コロナの収束、積極的チケット販売などでホストゲームの観戦客数は昨季に比べ、1試合当たり100人弱増えているという。
選手11人の退団に伴い、来季の補強方針について問われた坂下総監督は「現段階では未定。(課題の)スクラム、ラインアウトでのポジションで、いい人材がいればというところになると思うが…」と述べるにとどまった。
1部からの1チーム降格、3部からの2チーム昇格で新たな顔ぶれとなる来季の2部。坂下総監督は「まさに戦国時代。非常に強い2部」、須田HCも「実力勝負、よりフィジカルでスピーディーなリーグになる」と予想。今季の悔しさをばねに課題を改善し、チームの強化を図っていくことを誓った。
▽退団選手/かっこ内はポジション、在籍年数
隈本浩太(HO,1年) 吉田竜二(HO,7年) 寺脇駿(PR,1年) 西井利宏(LO,1年) 中野裕太(No8,7年) 片岡領(SO,3年) 福士周太(CTB,6年) 佐々木裕次郎(CTB,7年) 菅原祐輝(CTB,9年) 佐々木絃(WTB,3年) 下山輝(FB,5年)
▽退団スタッフ/かっこ内は役職、在籍年数
ディーン・ラットン(コーチング・ディレクター,2年) 岡誠(ヘッドS&Cコーチ,2年)
▽2023-24シーズン2部の顔ぶれ
浦安D-Rocks(2022-23シーズン2部1位)
NECグリーンロケッツ東葛(同1部11位)
豊田自動織機シャトルズ愛知(同2部3位)
NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(同3部1位)
九州電力キューデンヴォルテクス(同3部2位)
釜石シーウェイブスRFC(同2部4位)
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