黄色の“ビッグじゅうたん”見応え十分! 釜石・橋野「菜の花パーク」7日オープン
7日から一般開放が始まる橋野町の菜の花畑
一般社団法人ユナイテッドグリーン(山田周生代表理事)は、釜石市橋野町に開設する菜の花畑を7日から一般開放する。昨年の約2倍に面積を拡大した畑には、目にも鮮やかな黄色の花が一面に咲き誇り、心躍る空間を広げる。7日は1日限定でマルシェをオープン。自然素材のランチや手作りおやつの販売、ヨーガ体験、ピエロパフォーマンスなど多彩なメニューで来園者を迎える。一般開放は15日までを予定。時間は午前11時から午後3時まで。入園無料。
産地直売所「橋野どんぐり広場」の近くにある菜の花畑は、山田代表が地元農家から遊休地を借りて耕作する。深刻化するシカの食害でここ2、3年は栽培面積を減らしていたが、高さ約2メートルの鉄柵を設置して侵入を防ぐ対策を講じ、今年は約80アールの作付けが実現した。昨年9月に種をまき、順調に成長した菜の花は背丈1メートル以上になり花も豊富。一般開放時には満開になるとみられる。
緩やかな傾斜の段々畑に咲き誇る菜の花
シカの侵入を防ぐ柵を設置したことで順調に生育
たくさんの花をつけ、満開間近=4月28日撮影
オープン初日のマルシェには県内各地から出店予定。ビーガンカレー(おやさい食堂カラコマ)、同畑産菜種油や自家栽培玄米粉を使った菓子(やえはた自然農園)、県産小麦・自家製酵母のパン(ルーツ)、釜石の特産品をシロップに使ったかき氷(コンコン)などが販売される。ビーガンカレーは「菜の花青空レストラン」フェイスブックから事前予約を勧める。和みのヨーガ、指圧マッサージ、ピエロの絵本読み聞かせ・マジック、クリスタルボウル演奏も企画される。
開放期間中は時間内で自由に出入りが可能。来園者のための駐車場も設ける。山田代表は「今年は面積も広がり、花は見応え十分。10年近くやってきた中でこんなに成長が良く、花の付きも良いのは初めて。空気のおいしい橋野で、きれいな花を眺めながら思い思いに過ごしてもらえれば」と呼び掛ける。10日は野だて(呈茶)も実施予定。
県道釜石遠野線側から臨む菜の花畑
震災後、沿岸被災地で菜の花栽培に取り組んできたユナイテッドグリーンの山田周生代表
山田代表は東日本大震災後、沿岸被災地で「菜の花大地復興プロジェクト」を展開。津波被害を受けた農地や耕作放棄地に塩分吸収率の高い菜の花を植え、土壌を浄化。種から搾った菜種油を全国に販売する取り組みを行い、被災者の雇用創出などで復興に貢献してきた。
橋野の畑でも菜種油の生産を継続中。ボランティアの力を得ながら6~7月に種を収穫し選別。一関市の業者に依頼して11月ごろから搾油する。製品は来年1月から春にかけて店頭販売。市内では橋野どんぐり広場などで購入できる。「無農薬栽培で収量は少ないが、化学物質の影響を受けない安心安全な油」と山田代表。
釜石新聞NewS
復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム