いっぱいとれたよ!栗林小児童が学校の畑でソバの実を収穫


2021/10/04
釜石新聞NewS #文化・教育

ソバの収穫を喜ぶ栗林小の3・4年生と教員ら

ソバの収穫を喜ぶ栗林小の3・4年生と教員ら

 

 釜石市の栗林小(舞良昌孝校長、児童39人)で9月17日、3、4年生14人が自分たちで育てたソバの実を収穫した。農作物の栽培から食までを体験する総合的な学習の一環。11月には粉にひいて、そば打ちに挑戦する。

 

 同校の体育館裏には各学年が栽培体験を行う畑があり、さまざまな種類の農作物を育てている。ソバの栽培は例年3、4年生が取り組む。今年は夏休み前に種をまき、雑草取りや水やりなどをしながら大切に育ててきた。実を狙うハトよけ対策として、児童のアイデアで手作りのかかしも設置。無事に収穫の時を迎えた。

 

学校体育館裏のソバ畑。種まきから約2カ月で収穫の時を迎えた

学校体育館裏のソバ畑。種まきから約2カ月で収穫の時を迎えた

 

講師の藤原貞夫さんが刈り取りの仕方を説明

講師の藤原貞夫さんが刈り取りの仕方を説明

 

 この日は、講師を務める橋野町の兼業農家・藤原貞夫さん(75)の指導で、鎌を使った刈り取り作業に挑戦。高さ1メートル以上に成長したソバを、先端の実が落ちないように丁寧に根元から刈った。束にした茎は根元をひもで結び、乾燥させるため、稲のようにはせ掛けした。

 

刈り取りスタート!2人1組で協力して作業

刈り取りスタート!2人1組で協力して作業

 

刈った茎は実が落ちないように丁寧にまとめる

刈った茎は実が落ちないように丁寧にまとめる

 

乾燥させるためのはせ掛けも大切な作業

乾燥させるためのはせ掛けも大切な作業

 

 藤原さんによると、実の出来は上々。昨年は生育がうまくいかず、種を2回まいたものの2回とも収穫できなかったという。「今年は一番いい状態で刈り取れた。実の収量は2キロぐらいにはなるのでは」と期待。児童らは約1時間半の作業で、全てのソバを刈り取った。

 

 小笠原実紅さん(4年)は「去年はほとんど実ができず、刈り取りもできなかったが、今年はたくさんできた。かかしの効果もけっこうあった。おいしいそばを作れるといいな」。藤原大叶(ひろと)君(3年)は「初めて鎌を使った。ソバがこんなにすぐ大きくなるとは驚き。そば打ちも楽しみ」と目を輝かせた。

 

 

 同校のソバ栽培は10年以上続く。成長過程の観察、勤労体験、地域資源への理解など、さまざまな分野の学びができる貴重な場で、児童らの成長を後押ししている。同校の畑づくり全般を指導する講師の藤原さんは「種や苗を植えたら、肥料もやらなきゃいけないし、草も取らないといけない。収穫までには手がかかることを知ってほしい」と話す。

 

 乾燥させたソバは脱穀後、橋野町の産直「どんぐり広場」隣の水車小屋で粉にし、そばを打って食べる予定。

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