花園での躍進誓う、合宿の成果を勝利に〜釜石市の補助金活用、盛岡工・秋田工
花園での勝利を目指し練習する盛岡工の選手ら=根浜多目的広場
第100回全国高校ラグビー大会に出場する盛岡工高と秋田工高のラグビー部が、27日から東大阪市の花園ラグビー場で開幕する大会に向け、釜石市でそれぞれ合宿を行った。市が11月に創設したスポーツ合宿推進事業補助金制度を活用した第1号で、釜石で昨年開催されたラグビーワールドカップ(W杯)のレガシー(遺産)を花園での躍進につなげる。両校の監督と主将が11日、釜石市役所を訪れ、野田武則市長に感謝と決意を述べた。
優勝2回の盛岡工は12大会ぶり35回目の出場。初戦は28日に関西学院高(兵庫)と対戦する。小原義巧監督(38)は2007年から11年まで釜石シーウェイブス(SW)RFCのSOとして活躍。現役引退後、母校の実習教諭となり、16年からラグビー部の監督を務める。久しぶりに臨む花園へ向け、「合宿の成果を全国大会につなげ、岩手に明るいニュースを」と意気込む。兼平歩雅主将(3年)は「感謝の思いを忘れず、ベスト16に食い込めるよう頑張りたい」と決意を述べた。
「素晴らしい環境に感謝」と秋田工の選手ら=釜石鵜住居復興スタジアム
一方、全国最多15回の優勝を誇る秋田工は3大会ぶり68回目の出場。28日の初戦で東海大静岡翔洋高(静岡)と対戦する。淡路直明監督(56)は「釜石の素晴らしい環境で準備できることに感謝」、川瀬翔太主将(3年)は「合宿の成果を生かし、いい形で花園に臨みたい」と決意を述べた。
秋田工出身で釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(54)も駆け付け、「花園で東北旋風を」とエールを送った。野田市長は「目標を達成してほしい」と激励した上で、「復興スタジアムを多くの方に使ってもらうことで歴史が積み重ねられる」と合宿推進事業の意義を強調した。
野田市長を表敬訪問した盛岡工、秋田工の監督や主将ら
補助制度はW杯の会場となったスタジアムなど施設を活用し、交流人口の拡大を促すなどが狙い。対象は東北6県と新潟県の団体で、交通費と宿泊費(上限35万円)を補助する。
盛岡工が11~13日、秋田工は11~14日に釜石で合宿。12日は盛岡工が鵜住居町の根浜海岸観光施設多目的広場で、秋田工は鵜住居復興スタジアムでそれぞれ練習を重ねた。
復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)
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