TETTOでボクシング、東北高校ボクシング新人大会〜スポーツ競技で初使用、今夏のインターハイに備え
東北地方の精鋭男女がボクシングの魅力を試合で熱く
第31回東北高校ボクシング新人大会は16日から19日まで、釜石市大町の釜石市民ホールTETTOで開かれ、男子69人(8階級)、女子13人(6階級)が熱戦を展開した。釜石市では初開催で、市民ホールがスポーツ競技で使用されるのも初めて。今年8月に同会場で実施を見込むインターハイ・ボクシング競技のプレ大会に位置づけられ、会場設定、大会運営などの課題を本番に生かす。
会場に充てられた市民ホールのホールAは可動式のステージが床面まで下げられ、その上にリングを設置。客席の前列を左右に移動し、平場の広いスペースができた。開会式は17日に行われ、選手団は映画「スターウオーズ」のテーマ曲に乗って入場した。
主催者を代表し、岩手県高校体育連盟の山本武司会長が「優勝者は3月に石川県で開かれる全日本高校選手権に出場する。悔いのないよう、正々堂々と試合し、友情を育んで心に残る大会にするよう期待する」と激励した。岩手県高体連ボクシング専門部の佐々木光男部長(水沢工高校長)は「昨年のラグビーワールドカップ(W杯)から、今年はインターハイ・ボクシングの活躍で盛り上げよう」とあいさつ。野田武則市長が歓迎の言葉を述べた。
地元水沢工高ボクシング部の渡辺健心主将(ライト級)が「対戦相手を尊重し、日ごろの練習成果を発揮して正々堂々と試合する」と宣誓した。
試合は男子が1年生の2部、2年生中心の1部に分かれトーナメントで行われ、最終日は女子と、1部の決勝戦が行われた。
大会最後の試合、男子1部・ミドル級に登場した黒沢尻工・鳥谷部魁君の弟侑希君(花巻市立矢沢小5年)ら家族3人は客席で応援した。自営業の父智さん(46)は「魁は中学校まで野球をしていた。私は柔道の指導をしているが、ボクシングが好きならいいと思った。インターハイや国体にも応援に行った。身長(184センチ)があるから体調管理が難しい。決勝はライバル同士の、見応えのあるいい試合だった」と息子の健闘をたたえた。
会場については「初めて開かれたそうだが、照明や周囲の雰囲気は慣れていない感じ。客席からは見やすかった。インターハイでは選手や観客がもっと多くなる。リング1台でやるのは大変だろう」と語った。
(復興釜石新聞 2020年1月22日発行 第860号より)
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