釜石シーウェイブス TCリーグ初戦、格上コカ・コーラとドロー〜終了間際に追いつく、「うの・スタ」W杯の熱狂再び
前半8分、釜石CTBヘルダス・ファンデンボルトが先制トライを決める=釜石鵜住居復興スタジアム
ラグビーのトップチャレンジ(TC)リーグが開幕。釜石シーウェイブス(SW)RFCは16日、釜石鵜住居復興スタジアムにコカ・コーラを迎えて初戦を行い、24―24(前半19―12)で引き分けた。トップリーグ(TL)から降格した格上チームを相手に、最後の最後まで手に汗握る白熱戦を展開。「被災地に復興の光を」と突進する釜石SWのひたむきなプレーは、ラグビーワールドカップ(W杯)の会場となったスタジアムを再び熱狂に包んだ。
大勢の「カーマイシ」コールを背中に受け、突進する釜石FW
釜石は前半8分、新加入のCTBヘルダス・ファンデンボルトのトライ(ゴール)で先制。フッカー吉田竜二、SO中村良真のトライなどでリードを広げ、19―12で折り返す。後半、2トライを奪われ逆転を許すも、試合終了間際に敵陣でのモールからナンバー8中野裕太主将がインゴールにボールを運び、土壇場で引き分けに持ち込んだ。
試合終了間際、釜石は敵陣ゴール前からモールを押し込んでトライ、ドローに持ち込む
劇的な幕切れに、熱戦を見守った2千人余りの観客は大興奮。スタンドでは大漁旗が打ち振られ、「カーマイシ、カーマイシ」と応援の声が響き渡った。
この日が30歳の誕生日の中野主将は「あそこはスイッチが入った」と同点の場面を振り返る。時計の針が40分を過ぎ、5点差で迎えた敵陣ゴール前のラインアウト。「カーマイシ」コールに背中を押されるように、一団となってモールを押し込んだ。
「W杯の会場となったスタジアムでラグビーができる幸せ。僕らが復興の光になる」と中野主将は前を向いた。
格上チームを相手に執念のドロー発進をスタンドから祝福する大漁旗
今季から指揮を執るスコット・ピアースヘッドコーチは何より先に、FWの踏ん張りをたたえた。「スクラムで押し負けなかった。釜石スピリットを感じた。来週の九州電力戦も面白くなるよ」
(復興釜石新聞 2019年11月20日発行 第843号より)
釜石シーウェイブスRFC トップチャレンジリーグ2019 ホームゲーム2連戦
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