「百歳体操」成果を確認、野田団地町内会〜全身運動 気分も若返る、市内7団体が取り組み


2018/06/06
復興釜石新聞アーカイブ #医療・健康

3カ月続けた体操の成果を測定する野田団地町内会の住民ら

3カ月続けた体操の成果を測定する野田団地町内会の住民ら

 

 釜石市野田町の野田団地町内会(黒田至会長、約310世帯)は28日、町内の復興公営住宅に設置された小佐野公民館野田団地分館で体力測定を行った。今年2月26日から市地域包括支援センターの指導を受け、週1回の「いきいき百歳体操」に取り組んでおり、この日は3カ月間の成果を確認した。

 

 いきいき百歳体操は、高齢者の体力維持や介護予防を目的として高知市が2002年に開発した筋力トレーニング。手足首に重りを着け、テレビで映像を見ながら腕や膝のほか、全身を使った運動が、ゆっくりとしたペースで行える。

 

 この日は16人が参加した。始まったときに測定した、片足立ち、30秒間に立ったり座ったりを何回できるか、5メートルを何秒で歩けるかなど計7項目を改めて測定。3カ月間体操を続けた成果は後日手渡されるとのことだが、参加者は「姿勢がいい」「歩幅が広い。(歩くのも)早い」など互いの変化を実感した様子だった。

 

 岡久子さん(82)は腰痛とそれに伴う足のしびれがあり、外出は車での移動がほとんどで筋力の衰えを感じていた。体操を始めると、家の中でもよく動くようになり、「歩く時のふらつきがなくなった。転ばなくなった」と効果を認識。同公民館に行くにも車で迎えに来てもらっていたが、この日は自力で歩いて来た。「運動することで体が悪くないという状況を維持できているようだ。同級生にも会えて気分も若返る」と笑顔を見せた。

 

 体操は3カ月で一区切り。黒田会長(67)は「体操は顔見知りの人を増やす、外出のきっかけ、コミュニティーづくりにつなげるのが目的。要望を受け、これからも継続していく。歌に合わせて体を動かすなどバリエーションも増やしていきたい」と話した。

 

 同センターでは住民力を生かした介護予防、地域の支え合い活動につなげてもらおうと、昨年度から百歳体操を取り入れた事業を開始。同町内会など小佐野地区をはじめ、鵜住居、甲子地区の7団体が取り組んできた。

 

 3地区以外にも広がりを見せ、本年度は10団体が活動。小佐野地区生活応援センター主任保健師の白岩由紀子さん(44)は「お世話する人が地域にいると活動は浸透、定着する。この取り組みが市内全域に広がり、みんなが元気に年を重ねていってほしい」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2018年5月30日発行 第693号より)

 

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