新年へ準備、年縄づくり~大畑町内会


2016/12/26
復興釜石新聞アーカイブ #地域

お年寄りに教わりながら年縄づくりに取り組む子どもたち

お年寄りに教わりながら年縄づくりに取り組む子どもたち

 

 釜石市内でも新年を迎える準備が始まった。甲子町の大畑町内会(高野昇会長、575世帯)は18日、甲子林業センターで「年縄づくり会」を開き、地域の高齢者が小学生に昔ながらの正月の習わしを教えた。

 

 同町内会の師走恒例行事で約50人が参加した。地元老人クラブ「大畑不動クラブ」の会員5人が指導。子どもたちは稲わらを木づちでたたいて柔らかくする作業や幣束作りをして下準備を整え、”縄ない”に挑戦した。

 

 わらを10本ほど取り、根元から十数㌢上を縛って固定。足でわらの端を押さえて両手のひらをこすり合わせるようにして、より縄にした。最後に幣束と松葉を取り付けて完成。作った年縄は各家庭に持ち帰り、年末年始に飾られる。

 

 参加した子どもたちから「(わらをなうのは)難しい」「手が痛い」との声が飛んだ。慣れた手つきで作業を進めていた河村優芽果さん(甲子小3年)は「去年も参加したので難しくないし、楽しい」とにっこり。母親の優子さん(37)は「行事に参加すると、地域の人と交流できるし、いろんなことが知れる」と見守った。

 

 同クラブの及川梅夫会長(80)は「年縄には1年間お世話になった家の中の各所を清め、感謝の気持ちで新年を迎える意味がある。子どもたちには勉強も必要だが、伝統を知ることも大事。世代交流で伝えていければ」と願った。

 

 同町内会は各種行事が盛ん。来年1月15日には同センターで、みずき団子づくりや百人一首を楽しむ会を予定する。

 

(復興釜石新聞 2016年12月21日発行 第548号より)

 

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