復興道路 唐丹第2トンネルで貫通式〜建設事業の歩み着実に、期待高めて
喜びの声高らかに万歳三唱
「復興道路」として整備が進む三陸沿岸道路・吉浜釜石道路(延長14キロ)の唐丹第2トンネル(延長521メートル)の貫通式は11月29日、釜石市唐丹町の現地で行われ、工事関係者や地元住民ら135人が工事の前進を祝った。
国土交通省南三陸国道事務所が進める吉浜釜石道路建設工事のうち、唐丹町上荒川から釜石南ICまでの延長3・2キロには3つのトンネルと2つの高架橋が建設される。大林・富士ピー・エス特定建設工事共同企業体(JV)が約129億円で一括受注。同区間のトンネルはこれですべて貫通し、高架橋の連結を待つだけとなった。
吉浜釜石道路では5つのトンネルが建設中だが、大船渡市と釜石市にまたがる新鍬台トンネル、唐丹第2トンネルの貫通で、残るのは釜石南IC~釜石ジャンクション間の唐丹第3トンネル(延長2998メートル)だけになる。
貫通式は大曽根地区で進む釜石南IC工事を遠望する北口から約100メートルの地点で行われた。野田武則市長、佐々木義昭市議会議長、唐丹小6年の上野翔明君、上野真穂さんら7人が発破スイッチを押し、工事関係者が清めの儀式。たるみこしが練り歩き、唐丹小6年生14人がトンネル内に美しいハーモニーを響かせた。
鏡開きは、復興道路とともに未来を歩む唐丹小児童も
野田市長は「三陸道路は9割まで予定が立った。唐丹第3トンネルも来年には貫通する。大船渡市とは20分で結ばれ、物流、経済、人の交流などが盛んになり、利便性は高まる。地域の期待に応え、安全に早く完成するよう願う」と祝辞。南三陸国道事務所の武田滋生副所長が金ケ瀬光正所長のメッセージを代読した。
JVを代表し、大林組の岡山和生常務は「(この道が)市民の豊かな暮らし、安全を守り、三陸地域の復興につながるよう願う」と謝辞を述べた。小野共県議の発声で万歳三唱し、式を終えた。
(復興釜石新聞 2016年12月3日発行 第543号より)
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